スーツ離れが進む中で絶好調! 「オーダースーツSADA」強さの秘密と今後のねらい
日本ではいつしかスーツが「作業着」に

そもそもスーツは何のために着るのか? パーティーに燕尾服やタキシードを着用して出席するのと同様に、欧米ではビジネスシーンでスーツを着用することが常識で、エグゼクティブの象徴とされる。それが日本ではスーツが「作業着」と見なされるようになり、無理して着る必要はないという風潮も生まれた。しかし相手に礼を尽くさなければならないシチュエーションは当然ある。そこでスーツを着る本来の目的を思い出し、フルオーダーに興味を持つ人が増えているというのだ。
「企業幹部や銀行の支店長クラスなどに聞いてみると、ほとんどがフルオーダー。パターンオーダー、ましてや既製服はありえない。そうした方々を中心に、仕立てがしっかりしたスーツを数着持っておきたいというニーズが大きいようだ」(佐田氏)
その結果、本格フルオーダースーツを1万9800円(税抜)のお手頃価格で購入できるコストメリットからオーダースーツSADAが選ばれ、Webサイトにアクセスが集中し、来店が増えている。Web集客には以前から取り組んでいたが、本格的に力を入れたのはコロナ禍のことだったという。「緊急事態宣言の発令などで社内リソースも余っていた。そこで動画コンテンツ中心のSNSマーケティングと、以前からやらなければと思っていた公式サイトのメディア化に舵を切った」と振り返る。