トライアル、西友買収の衝撃! 会見で示された「6つの目的」とは
トライアル、西友買収の「6つのねらい」

トライアルが会見で示した西友買収の目的は大きく6つ。①両社の質の高い人材の融合、②売上規模拡大、③関東エリアの事業基盤拡充、④商品力の強化、⑤製造・物流拠点の拡充、⑥リテールテックの拡大、である。
①に関しては冒頭の発言のとおりだ。両社ともに小売とITの両軸に見識を持つ人材を有しており、そのノウハウを結集・融合させることで買物利便性や事業効率のさらなる向上を図る。
②は売上高1兆円超というスケールメリットを生かし、メーカーや卸とのさらなる関係性深化による調達力向上にもつなげる。
③については前述のとおり関東エリアでのシェア拡大を図るが、ここでポイントになるのがトライアルが近年進めてきたマルチフォーマット戦略である。
トライアルは主力のSuCと並行して、福岡県を中心に1000㎡以下の小型フォーマット「トライアルGO」の出店も進めてきた。SuCを母店として、その周辺に複数のトライアルGOを展開。生鮮や総菜は母店から供給を受けることで、店内に調理・加工機能を持たずに、品質の高い生鮮や総菜を販売するというものだ。
すでに九州ではいくつかの成功モデルが生まれており、この枠組みを西友の店舗を母店とするかたちでも実現する計画だ。首都圏の西友の店舗の周辺にトライアルGOを複数構えることできれば、トライアルグループとしてのマーケットシェアを一気に高めることができる。具体的な時期や場所について会見では言及はなかったが、本誌の個別取材でトライアルの亀田晃一社長は「(トライアルGOの出店は)プライオリティは高い」としている。







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