売上規模もEC比率も関係ない!勝ち組アパレルに共通する「ライトオフ期間」の長さとは?

2020/01/06 06:03
河合 拓

 サステナブルを標榜するなら、自社が中古品を買い取るべき

 世の中では、サステナブルという言葉が流行っている。これは、悪くいえば経済が停滞しているということだが、よくいえば、消費型経済から循環型経済に移行しているということだ。しかし、アパレル企業は、相も変わらず市場が求める30%以上も多くの商品を投入し、損金処理して赤字に陥いることを繰り返し、いまのところ改善の兆しはない。端から見ていると喜劇のようだが、やっている本人達は必死だろうと思う。これは、組織が分業化されているからおきるのだ。

 私の提案は、企業は仕入れを半分にして、消費者から不要になった自社ブランド商品を買い上げ、お直し、洗い、再プレスをやって、中古ブランドとして、例えば、「Certified by xxxブランド」というロゴをつけ再販するというものだ。つまり、新規仕入れは極小化し、一旦市場に流した商品を再販して循環させるのである。車業界では常識である。

 例えば、2019年1115日の日経新聞によれば、マザーズに上場したメルカリの株価は大幅高となっているし、「サブスク」、「シェア」、「C2C (カスタマー・トゥ・カスタマー)」などのワードは、すべて循環型経済への移行が背景にあり、成長市場と一般的に認知されている。しかし、なぜか、アパレル企業は、こうした成長市場に目を向けず大量生産を繰り返す。レンタルしている企業が成長し、また、その市場が伸びているのだから、自社がやれば最もよいと私は単純に思うわけだ。

  第三者にAIなどを使って正誤判定をさせるなど、単純なオペレーションを無理矢理複雑にしているとしか思えない。自社の商品であれば、その商品をつくった本人が正誤判断をすればAIなど導入する必要も無い。ここに、私が提唱するトヨタのJIT(ジャストインタイム)の「受注生産」を組み合わせる。布帛は半製品在庫とIot技術の融合。ニットはホールガーメントとの技術融合、そして、カットソーは高速プリンター技術の融合で、全ての衣料品はパーソナルオーダーが可能になる。これこそ余剰在庫ゼロに向けたサステナブルビジネスではないか。

 今、余剰在庫を買い取ってリネームして販売するビジネスが現れたが、大量生産により破棄損を作り出すアパレルビジネスの問題に対し、なんら本質的な解決になっていないと私は懸念している。本来は、大量生産そのものにメスを入れるべきであろう。実際、私が例に挙げた車業界では、余剰在庫の破棄問題など聞いたことがない。

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