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ヤマダ電機、大塚家具を子会社化、約43億円で株式の過半数取得

大塚家具
ヤマダ電機は大塚家具の発行済み株式の51.74%(議決権ベース)を取得する。

 ヤマダ電機は12月12日、大塚家具を子会社化すると発表した。大塚家具が12月30日付けで実施する第三者割当増資を引き受け、同社の発行済み株式の51.74%(議決権ベース)を取得する。取得額は約43億円。

 ヤマダ電機と大塚家具は19年2月に業務提携し、ヤマダ電機の一部店舗で大塚家具の商品を販売するほか、大塚家具の販売員を受け入れている。両社は今後、商品の共同開発やヤマダ電機のEC(インターネット通販)サイトでの大塚家具商品の販売、法人向け営業での協業などを通じて、大塚家具の業績向上を図る。大塚家具の大塚久美子社長は続投する。

 大塚家具は業績不振が深刻で、2018年12月期まで営業損益と純損益が3期連続での赤字。20年1〜9月期も営業損益は29億円の赤字、純損益は30億円の赤字だった。同社は19年2月、越境ECのマーケティング支援を手がけるハイランズ(東京都渋谷区)を引受先とする第三者割当増資を実施し、約38億円を調達すると発表していたが、一部の払い込みがなされず、調達額は26億円に減少した。

 ヤマダ電機の出資により大塚家具の資金繰り不安は解消されるが、同社の既存店売上高は10月が前年同月比23.5%減、11月が25.5%減となるなど販売不振が続いており、業績回復のゆくえは不透明だ。