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イオンの新ネットスーパーGreen Beansの戦略と新たなビジネスモデルとは

イオン(千葉県)は、ネットスーパーの新ブランド「GreenBeans(グリーンビーンズ)」を立ち上げ、今夏からサービスを開始すると発表した。都心部に居住する忙しい層に「まとめ買い」を提案、さらに高度なAIを駆使した利便性の高い機能も充実して利用者獲得を図る。

デジタルシフトの目玉施策

 「グリーンビーンズ」がコンセプトに掲げるのは「買い物を変える。毎日を変える。」。共働きや子育て世代など、都市部に居住する忙しい人々が家事や買い物に費やす時間を節約、楽しく充実したライフスタイル実現のサポートをめざす。

イオンは今夏、グリーンビーンズをスタートさせ、30年までに、グループとして6000億円のネットスーパー売上をめざしている

 イオンは現在、2021年度を初年度とし、5年を期間とする中期経営計画を推進している。その中、今後の成長戦略をにらみ、力を入れる施策のひとつは「デジタルシフトの加速と進化」。立ち上げるネットスーパーはその目玉施策となる。

 イオンの吉田昭夫社長は、ねらいを次のように説明する。「25年以降、労働人口の半分がミレニアル世代に入れ替わる。つまりデジタルネイティブが消費の中心になっていく。ただ日本は、食品市場のうちオンライン比率は数%と米中と比べ大きく遅れている。今後、食の分野でデジタルにアプローチすれば大きな事業機会になる」。

 グリーンビーンズが、サービス提供の拠点とするのは、千葉市誉田に設置する大型自動倉庫。最新のAIやロボットを活用した、イオン初の「CFC(顧客フルフィルメントセンター)」だ。

 イオンは19年11月、英国のネットスーパー最大手「オカド」との提携を発表。同年12月には新サービス運営を手掛けるイオンネクスト(千葉県/バラット・ルパーニ社長)を設立し、上記のCFCを含め、新サービスの準備を進めてきた。

 あらためてイオンのEC事業に目を向けると、

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