業界一攻めてる!ドムドムバーガーを復活させた「常識にとらわれないマインドセット」とは

堀尾大悟
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店舗数を減らし、11店の“経営力”を鍛える 

浅草花やしき店
「浅草花やしき店」グランドオープン時

 20177月、ダイエー傘下のオレンジフードコートから、事業再生を手がけるレンブラントホールディングスへと、ドムドムの経営権と36店舗が譲渡された。ここから、ドムドム再生の物語が始まる。

 レンブラントがドムドム再建の担い手として白羽の矢を立てたのが、東京・新橋の居酒屋経営で実績を挙げていた藤﨑氏だ。ドムドムに出向後、新商品開発や東日本地区のスーパーバイザー(SV)などを経て2018年に社長に就任した藤﨑氏。まず着手したのは「会議のやり方」だった。

 「経営会議では各地区のSVが数字を読み上げ、『達成できず申し訳ありません』と頭を下げるのが儀式のようになっていた。各店舗の数字は事前に共有されているので形式的な報告はやめ、その代わりに意見を言い合える環境を作った」

 他にも「1日の様子を知らない、遅番のアルバイトが書いているのが実態」だった日報を廃止し週報のみに簡素化。その代わり、PLや原価率など経営数値の報告、クリンリネス、提出書類のファイリングといった、飲食店経営の「イロハのイ」を各店舗には徹底させた。

 同時に、店舗数や組織もスリム化を図った。新店舗開発は凍結し、不採算店舗の契約更新も見送るなど、譲渡時の36店舗からさらに27店舗まで減らし、あわせてSV職も減員した。店舗数を絞り込んだうえで、まずは11店の“経営力”を鍛えることに専念した。

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