ジョイフル本田、新社長に細谷武俊氏 “世界一”のホームセンター企業、復活なるか?
ジョイフル本田らしさを表現実現できるか?
さて、ジョイフル本田は、これからどうなるのだろうか?
オールドファンにとっての同社の醍醐味は“リアル・ロングテール”と称される豊富な品揃えとダイナミックな動きのある売場だ。
けれども、2018年にリプレイスオープンした同社の都市型中型店のモデルであるジョイフル本田千葉店を見る限りは、そんなよさが弱まり、“自ら普通のホームセンター”の形に寄せていっている感じを受ける。
また、4万㎡超の巨大店舗の有効スペース活用ということで、従来の売場を集約してまとめ、あまった売場にテナントを入れるという施策もとられている。だが、多くのHC企業も同じようなことをしており、経営効率こそ少し改善されるかもしれないが、根本的な差別化策にはならないだろう。 参考: http://diamond-rm.net/blog_chief/5046/
かといって、創業のスタイルが今の市場における絶対的なベストといえるわけでもない。
しかも、アマゾン・ドット・コムを筆頭にEコマース企業の台頭は同社の“リアル・ロングテール”を脅かす。
同社の強みは、何よりも「どことも異なる=オンリーワン」を志向し続けたこと。そして、創業者の本田氏から直接薫陶を受けたたくさんの従業員だ。
新体制の発足に当たって、細谷次期社長には、そんな優秀な従業員を軸に据え、オンリーワン企業としてのジョイフル本田らしさを再び強く表現実現していただきたいと心底願う。