上期で過去最高業績を更新したアスクル ロハコの黒字化に向けた戦略は?

松尾 友幸 (ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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ロハコでは販促や配送サービスの改善に注力

 「BtoC事業」では、ロハコで通期の黒字化をめざす。上期時点で売上総利益率は前年同期差で3.2ポイント(pt)増、変動費比率は同1.3pt減と改善が進んでおり、固定費金額も目標水準に到達。1箱当たりの売上単価も対前年同期比10.5%増と順調に推移しており、UI/UX改善と配送バー改定の効果でさらなる向上をめざす。

 また、下期では親会社のZホールディングス(東京都/川邊健太郎社長)と共同での配送サービス向上や自社販促の強化に取り組む。配送については、すでに開始している「おトク指定便」に加え、当日・翌日出荷の強化に注力する。

 ロハコの収益性は改善が進んでおり、吉岡社長によると、配送遅延の減少や配送の速さ、梱包の品質などの基本サービスのレベルが向上しているという。「直近では自社でお客さまへの販促を行いつつ、クオリティの高いサービスでリピート率を高めていきたい」と吉岡社長は力を込める。

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記事執筆者

松尾 友幸 / ダイヤモンド・チェーンストア 記者

1992年1月、福岡県久留米市生まれ。翻訳会社勤務を経て、2019年4月、株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア入社。流通・小売の専門誌「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部に所属。主に食品スーパーや総合スーパー、ディスカウントストアなど食品小売業の記者・編集者として記事の執筆・編集に携わる。趣味は旅行で、コロナ前は国内外問わずさまざまな場所を訪れている。学生時代はイタリア・トリノに約1年間留学していた。最近は体重の増加が気になっているが、運動する気にはなかなかなれない。

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