ゲンキー「新DS宣言!」で戦略大転換!ディスカウント明確化し、ポイントカードも廃止

ダイヤモンド・ドラッグストア編集部
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 大型DgSを展開してきたゲンキー(福井県坂井市、藤永賢一社長)が、戦略の大転換を発表した。“新DS宣言!”を打ち出し、ディスカウント・プライスの深耕など低価格訴求戦略を基本に据えた。

 先の2012年6月期決算では、売上高前年比110.1%、営業利益123.8%と、いずれも2ケタ伸長。当初売上高見込み600億円の達成はならなかったものの、出店を続ける岐阜県では引き続きシェアを伸ばすなど、独自の戦略を進めている。

 今回、ゲンキーがあらためてディスカウントストア(DS)としての戦略を明確に打ち出した背景には、今後、上向く見通しが立たない消費環境、そしていっそう厳しさを増す競合環境への対応がある。

 自社をディスカウントビジネスのエキスパート集団と位置づけ、売上高構成比で50%を超える食品を第1核カテゴリー、医薬品・化粧品を第2核、雑貨・衣料品を第3核とする傾斜投資を実施。核部門一つひとつを集客部門として育成するという。

 また、今回の戦略転換に合わせ、ポイントカードはすでに8月末で廃止した。ポイント倍増セール乱発や、ポイント引き当てによる“見えない負債”をなくし、健全な収益管理とディスカウント価格を実現するという。さらにPB導入拡大に伴い、中国・上海に現地法人を設立したほか、作業、物流、情報分野でのローコスト運営を推進する。

 ゲンキーと同様に食品を核とし、ディスカウント戦略で業績を伸ばすコスモス薬品(福岡県福岡市、宇野正晃社長)は、まもなく大阪、京都へ出店し、今後も東進を続ける。ゲンキーの戦略大転換で、DgSによるディスカウント直接対決が勃発する日も近い。

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