トライアルは主力のスーパーセンター(SuC)よりも大きい、2000坪を超える「メガセンター」業態を各エリアの旗艦店として出店している。栃木県宇都宮市にある「メガセンタートライアル宇都宮店」(以下、宇都宮店)もその1つだ。同店は2021年2月の改装で「生鮮強化」に舵を切り、社内で“宇都宮事件”と称されるほどの大きな成功を収めた店舗だ。売場面積約2500坪という大型フォーマットでどのような売場づくりを行い支持を集めているのだろうか。
21年に改装オープン 生鮮品・食品強化する「メガセンター」業態
宇都宮店は03年にSuCとして開業、トライアルのなかでも“老舗店舗”の1つだ。旧長崎屋の退店後に居抜き出店し、売場面積は約2500坪を誇る。
開業からおよそ18年の年月が経った21年、トライアルは生鮮強化戦略の一環として、宇都宮店の大型改装およびメガセンターへの業態転換に踏み切る。メガセンター業態の「フォーマットリーダー」を兼務する、トライアルカンパニー執行役副社長の副島康宏氏は、同店の大型改装を担当した責任者の一人。副島氏は「それまでメガセンターは、SuCを単にサイズアップした店舗という位置づけで、これといった特徴に乏しかった。一方でメガセンターを広域集客型の店舗に進化させようという機運は社内でもあり、当時動き出していた生鮮強化の取り組みを宇都宮店で体現することで、マーケットシェアの拡大と来店頻度の向上を図れないかと考えた」と大型改装に至った背景を説明する。
生まれ変わった食品売場 生鮮3品の売上構成比が増加
改装に伴い売場スペースを拡大した生鮮をはじめとする食品売場では、「トライアルの鮮魚 とことん見直しました」や「精肉 新鮮、切りたてをご用意!」というPOPが躍るなど、改装で生まれ変わった品揃えをアピールしていた。副島氏は「(改装により)売場面積を増やし、レイアウト
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