低迷する花き業界、なぜ青山フラワーマーケットはコロナ禍でも売上が伸ばせるのか

2022/04/14 05:55
両角晴香
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競合他社との違いは

ライフスタイルブーケ
ライフスタイルブーケのディスプレイ

 同社で働く従業員の技術の高さを象徴する看板商品は、「ライフスタイルブーケ」。小ぶりなサイズながらプロの技術が光り、花瓶にポンとさすだけで様になる。飾り方の手本も店内で紹介してあるため、「なるほど、こう飾ればオシャレに見えるのか」という発見がある。ブーケは飾る場所もイメージしやすい「グラスブーケ」「キッチンブーケ」「ダイニングブーケ」の3種。ワンコイン以下から購入できる手軽さもあって、思わず手が伸びてしまうのだ。

 店づくりにも青山フラワーマーケットらしさがあふれる。まず、冷蔵庫を排除した点だ。花の鮮度を保つために商品を冷蔵庫に入れて販売する花屋は少なくないが、同社は花の香りや造形を楽しみながら花を選べるよう配慮した。また、花の魅力を手書きした黒板を活用したり、花だけでなく葉物から枝ものまで縦のラインを無駄なく使うことで、立体感のあるディスプレイに。スタッフのユニフォームも花が映えるように上半身を黒に統一、サロンは土色と徹底され、生命力あふれる花の部分が客の目に飛びこんでくる工夫がある。

 ECサイトも展開しているが、91の割合で店舗購入が多いという。ECの利用者層は、「オンラインだと花を買いやすい」との理由で男性需要が高い。全体では、自家需要のシェア5割、贈り物のシェアが4割。コロナ禍で一時、店の来店数が減り、ギフト需要は10%減となっている。「ECは花のボリュームが大きくて持ち帰れないケースなどでも利用されている。青山フラワーマーケットは首都圏の出店がメーンなので、今後は、ECを通して全国に花を届けたい」(遠藤氏)

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