外食チェーン生き残りの形か! すかいらーくHDがDX推進によって見出す勝機とは

油浅 健一
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データ活用であらゆる業務を大幅改善

 DXの本丸となるデータ活用では、グループの持つデータを最大限に活用し、飲食チェーンとしてのDXを加速させる。具体的には、POSの刷新、キャッシュレスレジの導入による待ち時間の解消などだ。POSデータがマーケティングに有効なことは知られているが、データの互換性などさまざまな課題からうまく活用できている企業はまだ少数派だ。だが、3000店舗以上の飲食チェーンを展開する同社のPOSデータは消費者の実像を鮮明に捉えており、有効活用することで売れ筋やヒット商品開発をかなりの確度で生み出すことが可能になる。

 外食習慣の減少に取って代わる中食商品の開発においてももちろん有効だろう。またデータ活用による売れ筋や繁忙時間等の予測によって回転率や食材の最適化を図り、ロスの最小化にもつなげられる。さらに常連客のデータから、個に対応したおすすめ情報を作成し、定期的に配信することで顧客のロイヤリティ化につなげることもできるだろう。同社では将来的にサブスクリションサービスの導入も計画しており、そうなるとより長く愛用してもらうためにもデータ活用はより重要性を増す。

 導入推進中のデジタルメニューブックやすかいらーくアプリも情報を吸い上げるタッチポイントとして重要なツールであり、同社では今後、ユーザビリティの改善や機能拡張を継続する。

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