第28回 お客の暮らしに合わせた売場分類

桜井多恵子
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スーパーマーケット再創造

買う、使う立場で売場・商品分類を再編成

 新たな暮らし方に不可欠なショートタイム・ショッピングを可能にする業態改革についてはすでに述べた。今回は同じ目的のための「より便利な商品構成と売場分類の再編成」がテーマである。

 暮らし方が変われば必要とするものも、使う時の品目の組み合わせも、購買頻度も変わってくる。次々と開発される新しい商品群もあるから、商品構成と売場分類はそれに合わせて変わらねばならないのだ。

スーパーのイメージ
今回は同じ目的のための「より便利な商品構成と売場分類の再編成」がテーマである i-stock/maroke

 アメリカのスーパーマーケット(SM)チェーンは8~10年サイクルで、標準化モデル店舗をつくり直して全店を改造する。店舗のリニューアルを繰り返しているから、生活者の実際の暮らし方と売場づくりとの齟齬がない。しかし日本のSMの場合、それが行われないために、実際の暮らし方と売場づくりが乖離して、便利さが損なわれている可能性が高いのである。

 改革は現状の反省から始めるべきだ。商品部門別に収益計算をして、貢献度を明らかにする「部門別管理総括表」を作成し、結論である坪当たり営業利益を比較するのだ。それがマイナスの部門は原因を調べる。「粗利益高が不足なのか」それとも「粗利益高は十分あるのに作業人時数がかかりすぎてマイナスになるのか」を問い、そのうえで再編の作業に入る。正しく反省すれば改善は適切なものになり、さらに同じ間違いを犯さなくて済むのである。

 マイナスの大きい商品部門は

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