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[特別企画]ホームセンターバイヤーが選ぶ「年間ヒット商品2019」 新規機能性、ブランド力、価格が3大要因

ダイヤモンドホームセンター誌では毎年、ホームセンター(HC)の店頭で業績貢献度の高かった新商品についてHCの商品部にアンケートを実施し、その中で最もポイントの高かった商品を表彰している。15回目を迎えた受賞商品を発表する。

売場貢献度は「売上高」が6割以上

グラフ1●業績への貢献度 指標別回答比率(全部門の平均)(単位%)

 全部門のアンケート結果を合計した、業績への貢献度の内容がグラフ1である。

 

 2019年の結果は、前年と大きな変化はなかったが、「売上高」「販売数量」「利益率」の3項目で、回答率が前年を上回った。

 

 「売上高」は前年から1.9ポイント(pt)上げて、65.1%となり、2年続けて6割を超えた。販売数量は5.7pt上げて47.3%となった。利益額は0.5pt下げて21.3%だが、前年に引き続き20%以上となっている。利益率の回答率は0.2ptアップして11.2%となり、同項目も2年続けて10%以上の回答率となった。

貢献要因の順位「ブランド力」がトップに上がる

グラフ2●業績に貢献した要因 項目別回答比率(全部門の平均)(単位%)

 次に、具体的に業績に貢献した要因を表したのがグラフ2である。

 

 業績に貢献した要因のうち、「ブランド力」「価格(値ごろ感)」「新規機能性」の3項目の回答率が高いのは変わらないが、その順位ががらりと変わった。

 

 最も回答率が高かったのは「ブランド力」だ。一昨年は2番目、昨年は3番目だったが、昨年からじつに14.5ptもアップして、業績に貢献した要因として最も回答率が高かった。実際、今年受賞した商品を見ると、各カテゴリー内においてトップシェアを持つメーカーから発売されている商品であり、また既存ブランドのシリーズのもとで発売された商品となっている。消費者にとってブランド力が購買動機につながることが、明らかとなる結果となっている。

 

 今年の2番目は「価格」だ。順番は昨年と変わらないが、回答率は5.8ptアップしている。

 

 そしてこれまで常に回答率がいちばん高かった「新規機能性」は、回答率が4.2pt下がって36.5%となり3位となった。同一ブランドのもとで発売されていれば、新規機能性よりもブランド力のほうが購買動機につながるという消費行動の結果と考えられる。

 

 今回のアンケート結果でもう1つ注目されるのが「売場提案力(販促強化商品)」である。一昨年は14.4%、昨年は20.3%となり、今年はさらに4.4ptアップして24.7%となった。この数値は上位3項目と肩を並べるまでの回答率となっていると言ってもよいだろう。今年受賞した商品の中には、専門店と同じような売場提案をすることで、新規顧客層を獲得したり、売場サインやPOPを充実させたり、サンプルを設置したりなど、売場販促を積極的に仕掛ける事例が目立つ。今後はメーカーの提案力もヒット商品の要因としてより重視されていくと考えられる。今後、この売場提案力がどのように推移していくのかを注目していきたい。

 

 「デザインなどの斬新さ」は昨年から2.4ptを下げて18.7%に「メーカーの広告力」は昨年と同率の9.9%だった。

マキタの2商品が売上高で貢献

 業績への貢献度の内容の指標で、回答の多かった部門(中分類)のトップ5が表1である(有効回答数が10社以上を対象)。「販売数量」のトップは芳香剤で、小林製薬の「Sawaday クルマ専用パルファム」が選ばれた。キャットフードでは、いなばペットフードの「CIAOちゅ~る」、薬剤では住友化学園芸の「アリアトール粉剤」が受賞している。

 

表1●業績への貢献内容別の部門トップ5

 

 「売上高」では、安全靴が90%と高い回答率となった。同部門からはアシックスジャパンの「ウィンジョブCP201」が受賞。園芸・農業機器部門からマキタの「充電式草刈機」が、パワーツールから同じマキタの「充電式インパクトドライバMTD001DSX」が受賞した。

 

 「利益額」では、電気・照明がトップで、「利益率」でも同部門が2番目になった。同部門からはアイリスオーヤマの「LEDシーリングライト」が受賞。「利益率」のトップ、オイル・ケミカルからは呉工業の「フォーミング ウルトラ クリーナー」が受賞している。ペット用品が「利益額」と「利益率」で上位にランクインしているが、同部門からはユニ・チャームの「デオトイレ快適ワイド」が受賞している。「利益率」の3番目に挙がった熱中症対策からは白元アースの「アイスノン」が受賞した。

ブランド力の上位5部門から受賞商品続く

 業績に貢献した要因の各項目で回答率の多かった部門のトップ5が表2である(有効回答数が10社以上を対象)。

 

表2●業績に貢献した要因に挙げられた部門別トップ5

 

 「ブランド力」では、上位5部門から受賞商品が挙がった。回答率のトップはオイル・ケミカルが100%と、回答したHC全社がブランド力を挙げた。同部門からは呉工業の「フォーミング ウルトラ クリーナー」が受賞している。芳香剤では小林製薬の「Sawaday クルマ専用パルファム」、パワーツールからはマキタの「充電式インパクトドライバMTD001DSX」、ドッグフードからはドギーマンハヤシの「紗 博多地どり」、キャットフードからはいなばペットフードの「CIAOちゅ~る」が受賞している。

 

 「価格」では、調理家電が70%強とトップの回答率だった。同部門からは象印マホービンの「圧力IH炊飯ジャー“炎舞炊き”」が受賞した。同項目でもオイル・ケミカルが4番目に、5番目にアイリスオーヤマの「LEDシーリングライト」が受賞した電気・照明がランクインしている。

 

 「新規機能性」では、接着剤・補修剤・テープがトップだった。2番目に回答率が多かったペット用品からは、ユニ・チャームの「デオトイレ快適ワイド」が受賞。4番目の園芸・農業機器からはマキタの「充電式草刈機」が受賞している。年々、回答率を上げている「売場提案力」では、生活家電、肥料、調理家電、ペット用品、薬剤が上位5部門として挙がっている。

 

 「デザインなどの斬新さ」では、芳香剤と作業衣料がトップの回答率となったが、作業衣料からはコーコス信岡の「GLADIATOR®G︱CARGOシリーズ」が受賞した。5番目に挙がった洗車・ワックスからはソフト99コーポレーションの「窓フク ピカジェル」が受賞している。

 

 「メーカーの広告力」のトップは調理家電とトイレタリー用品だったが、トイレタリー用品からはプロクター・アンド・ギャンブル・ジャパンの「アリエール イオンパワージェル」が受賞している。

<表彰商品一覧>

選定方法
●全国約100社のホームセンターにアンケートを発送。アンケートは、「DIY用品」「ガーデニング」「カー用品」「ペット」「リフォーム・住宅設備機器」「エクステリア」「インテリア」「家電・照明」「文具・家庭用品」「資材」「プロユース」の11部門をさらに58の中分類カテゴリーまで設定。2017年夏~18年夏に発売された新製品を対象とし、「最も貢献した商品」について仕入担当者が回答。回答方式は記名式(一部季節性のある商品はそれ以前の発売日の商品、ブランドとしては既存商品だが、リニューアルやラインアップした商品も受賞対象)。上記回答に有識者およびダイヤモンドホームセンター編集部による投票の合計から各カテゴリーの中から最も回答が多かった商品を「ホームセンターバイヤーが選ぶ年間ヒット商品2019」として、上記16商品を選定した。有効回答企業は下記の26社(会社名五十音順)。
アヤハディオ、いない、カインズ、カンセキ、きたやま、佐久本工機、さとう、サンデー、島屋、ジョイフル本田、スーパーバリュー、テーオーリテイリング、DCMカーマ、ナフコ、西村ジョイ、ひらせいホームセンター、ホームジョイ、ホームセンターサンコー、ホームセンターみつわ、ホームセンターヤスサキ、本田、マキバ、祐徳自動車、ユーホー、ユニリビング、LIXILビバ

 ガーデニング:薬剤部門

 

目的・効果がはっきり伝わる消費者にわかりやすいパッケージ
アリアトール粉剤/住友化学園芸

★★★ 選評

市場の特需をきちんと味方につける信頼性の高さ

 不快害虫として忌み嫌われるアリだが、2017年に毒性の高いヒアリが国内で発見され、危険性を持つ種類もいることが広く知られるようになった。もともと、アリ用殺虫剤は安定した需要が続いていたが、17年から続くヒアリ騒動で、ここ2年間は特需といえる爆発的な売上の伸びを示した。

 

 ガーデニング薬剤部門から選定された、住友化学園芸の「アリアトール粉剤」は、従来品を大幅にリニューアルして18年に登場。アリ用殺虫剤はガーデニング薬剤部門の中でもとくに伸長したカテゴリーであり、中でも「アリアトール粉剤」が最も貢献したことから、今年の受賞となった。

 

 住友化学園芸では、アリ退治用の殺虫剤「アリアトール」シリーズとして6アイテム(容量別除く)を発売し、使う場面に合わせたラインアップの充実を図っている。

 

 さらに住友化学園芸は、18年、不快害虫用殺虫剤として「アリアトール粉剤」と同時に、「不快害虫粉剤」「ムカデ粉剤」もリニューアル発売している。いずれの商品も「3つの成分配合」「効きめ3カ月」「3つ穴の噴口」といった特徴の『3つの3』を打ち出す。

 

 住友化学園芸では、これらの特徴をアピールするトップボードなどのツールを売場に投入し、従来のアリ剤との差別化を図っている。また、同社ではお困りのシーンに合わせて、剤型ごとの使い分けをわかりやすく訴求。わかりやすい店頭プロモーションを提案してきたことも消費者からの評価につながっている。

★★★ アンケート結果

4項目で最高評価を獲得した高い商品力

 「アリアトール」シリーズは、粉剤の他に顆粒剤、エアゾール剤、シャワー剤、ハウスタイプなど多様な剤型を取り揃える。これら長年にわたって販売されてきた「アリアトール」ブランドの認知度は高く、アンケートからも多くの支持が得られた。

 

 「新規機能性」は、ヒアリに効果があることと、同商品が打ち出した、「3つの成分配合」「効きめ3カ月」「3つ穴の噴口」のアピールポイントが高評価を得ている。

 

 同様に評価ポイントが「5」だったのが、「斬新さ(デザインなど)」と「売場提案力(販促)」。「斬新さ」は、新デザインのパッケージが売場で目立つという点が高く評価されている。「売場提案力」は、住友化学園芸の営業力によるものだ。園芸業界のトップメーカーであり、ホームセンターの園芸薬剤売場のカテゴリーマネジメントを牽引できる同社だからこそ、バイヤーから高い評価を得られたようだ。

 

マーケット&プロダクト

3つの成分配合で効きめが3カ月持続する

 「アリアトール粉剤」は、従来の「アリアトール」シリーズの粉剤を、大幅にリニューアルして2018年に新登場。新成分を含む3種類の殺虫成分を配合し、効果は3カ月持続。3つ穴キャップを採用しているためまきやすいという“3つの3”をアピールポイントとして市場に投入された。

 

 17年にはヒアリが国内で発見されるなど、毒性の高いアリへの生活者の関心が高まる状況の中、ヒアリにも効果があり、侵入も防止できるアリアトール粉剤はアリ用の新商品として市場の注目を集めた。機能面だけでなく速効性や使いやすさの大幅な向上に加え、新デザインのパッケージが売場で目立ちやすいという点も高く評価されている。

 

 同社ではアリにお困りのシーンに合わせて剤型や用途の異なる商品「アリアトール」シリーズをラインアップで取り揃えており、それぞれの特徴がわかる店頭ボードを用意。商品選びに迷う消費者や、使い方に慣れていない初心者層に向けて、わかりやすい店頭プロモーションを提案してきたことも販売実績の向上につながっている。

 

 同社は、19年10月に会社創立50 周年を迎える。この大きな節目に、50周年記念の大型商品として殺虫殺菌剤の「ベニカXネクストスプレー」を同年1月に発売。数多くのスプレーラインアップを揃える同社の商品の中でも、まさに至極のハイスペックを持つ商品として開発された。

 

 家庭園芸用としては新規に採用された殺虫成分のピリダリル、殺菌成分のマンデストロビンのほか、還元澱粉糖化物、クロチアニジン、ペルメトリンなど世界で初めて5種類の成分を配合したスプレー剤となる。化学防除成分と物理防除成分の組み合わせによる総合作用で、多面的な効果を発揮。多くの種類の害虫にすばやく長く効き、薬剤抵抗性害虫などもしっかり退治。病気の予防・治療も含めた幅広いお困り事をまとめて解決してくれる優れものだ。使い勝手やデザイン、容器にもこだわった新たなフラッグシップ商品として、園芸売場を一新する。

 

 

メーカー(担当者)のコメント

次世代型新商品の投入で新市場を切り開く

 今年も当社の製品を高く評価していただき大変ありがたく思います。これからも、園芸に携わる多くのお客さまにとって、使いやすく、問題解決につながる商品を開発してまいります。

 

 19年の会社創立50周年を機に、従来の園芸の概念を超える“ネクストステージ”への提案として超大型新商品「ベニカXネクストスプレー」を発売しました。

 

 この商品は殺虫殺菌剤として幅広い用途に使用できるハイスペック性だけでなく、ユーザビリティの向上にも徹底的にこだわった商品です。軽い引き心地で手が疲れにくい新トリガーや、従来のスプレー剤になかった左右非対称のモーションボディで、持ちやすい形状になっています。色は赤を基調としたデザインで高級感を演出しています。

 

 又、裏面のブックレットタイプの説明書には詳細な情報が満載。パッケージのQRコードを読み込むことで、商品特徴を簡単に見ることもできます。

 

 今春は50周年記念キャンペーンも実施。大型新商品の「ベニカXネクストスプレー」をはじめ、さまざまな当社商品にさらに親しんでいただけるよう、積極的なプロモーションを展開していきます。

 

 作業用品:資材(作業衣料)部門

 

街中で履いていても違和感なし、スタイリッシュかつ作業性が人気
GLADIATOR®(グラディエーター)
G-CARGO(G-カーゴ)シリーズ/コーコス信岡

★★★ 選評

カジュアル志向の需要に応える

 作業衣料部門からは、コーコス信岡のワークパンツ「Gーカーゴ」シリーズが受賞した。

 

 同社からはカーゴパンツの「Gーカーゴ」が2018年に受賞したが、昨年はさらに進化させた「Gーカーゴ2」というコンセプトで新商品を多数投入したことから、2年連続での受賞となった。

 

 ワーク市場においてカジュアル志向がますます浸透している。ホームセンター(HC)で販売される作業衣料は、どちらかというと軽作業衣料が中心で、やぼったい印象があった。しかし最近では、機能性、デザイン性でこだわりを持ちブランド力も前面に打ち出した商品を、積極的に提案するようになっている。

 

 コーコス信岡では、「グラディエーター」ブランドのもとで、カーゴパンツの「Gーカーゴ」のほかにトップスの「Gースポルト」も発売している。コーコス信岡の「グラディエーター」は、HCにおいてワーク市場の需要に応えた商品として、市場関係者から高い評価を得ている。

 

 新シリーズでも、着用シーンや好みに合わせて選べる「スタイリッシュ」「ミリタリー」「クロスオーバー」「ワイルド」の4タイプを新たに揃えたほか、よりオールラウンドの「Gーボトム」も発売。いずれも、ウエスト部分にナチュラルストレッチを組み込むことで、履き心地を進化させるなど機能面にもこだわった商品だ。

 

 また、コーコス信岡のカーゴパンツは街中のカジュアルウエアとして履いても違和感のないフィット感を持っていることが若いユーザーから支持された。それによって、HCの作業衣料売場の需要を広げることができたこともヒットの大きなポイントである。

 

★★★ アンケート結果

おしゃれな売場も高評価

 作業衣料部門でも、メーカーが積極的にブランド力を前面に打ち出すようになっている。コーコス信岡のカーゴパンツは「Gーカーゴ」と、そのトップブランドである「グラディエーター」とともに評価ポイントで最高評価の「5」となっている。

 

 同様に最高評価が「5」だったのは、「新規機能性」「斬新さ(デザインなど)」と「売場提案力(販促)」である。

 

 「新規機能性」と「斬新さ(デザイン)」ともに、街中で履いても違和感のないデザインや、履き心地のよさ、動きやすい機能などが評価されている。今後、機能面とデザイン面は作業用衣料が求められる要素だ。

 

 同時に売り方も、マネキンを活用したり、写真を使ったPOPや床面のサインなどのコーコス信岡の提案力が評価された。今後HCの作業衣料売場も、衣料専門店のデニムパンツ売場と同じようなおしゃれ感が求められていくと思われる。

 

マーケット&プロダクト

見た目はおしゃれ・カジュアルでも過酷な現場に耐えるワークパンツ

 「剣闘士」を意味する「グラディエーター」は、コーコス信岡が展開する作業用衣料の人気ブランドだ。日々、現場で汗を流し活躍するワーカーを剣闘士の姿に重ね、「戦う男の鎧」を提供したいというコーコス信岡の思いが込められている。

 

 そのグラディエーターから2016年秋、ワークパンツの新しいシリーズとして登場したのが「Gーカーゴ」である。

 

 コンセプトは「強さと心地よさの融合“極み”カーゴパンツ」。一見、カジュアルでおしゃれなスタイルだが、過酷な作業現場での使用にも十二分に耐えられる、充実した機能、品質を備えているのが大きな特徴となっている。

 

 腰の部分は体にフィットする「ビンテージタイプ」。股の部分にはマチを設け、裂けにくく、動きやすい仕様を工夫している。ファスナーには「YKK製3YG」を採用、頑丈でズリ落ちにくくするなど、「5つのこだわり」を掲げている。ストレッチ素材を使うことで、作業シーンを想定した動きやすさを実現した。

 

 ラインアップに目を向けると、「スタイリッシュ」「ミリタリー」「クロスオーバー」「ワイルド」の4種類のスタイルを揃える。好みやコーディネートに応じ、選択できる品揃えの幅も大きな魅力となっている。

 

 サイズ展開についても、Sから6Lまでと幅広く取り揃えているのも同社製品の特徴で、より多くのニーズに応えられるシリーズとして着実に新たなファンを獲得している。大ヒットした「1stモデル」に続き、18年9月にはテイストやカラーの幅を広げた「2ndモデル」を投入しており、徐々にシリーズの拡充を図っている。

 

セレクトショップをイメージした「G-カーゴ」の売場展開例

メーカー(担当者)のコメント

「着てわかるよさ」を実感できる製品を追求したい

 かつてワークウエアといえば、画一的な見た目で、カラーバリエーションも限られているやぼったいイメージでした。しかし近年、カジュアル化が進み、ワークの現場にもおしゃれでスマートなスタイルが浸透しつつあるのが現状です。

 

 こういったトレンドのもと、ワーカーの間では自分好みのニット製上着を選び、それに合うパンツを履きたいとのニーズが拡大してきました。そんなニーズにうまくマッチしたのが、ワークパンツ「Gーカーゴ」だったのではないかと自己分析しています。

 

 常々、コーコス信岡ではお客さまのニーズの変化を反映した製品開発を意識しています。最近は、とくにカジュアルなスタイルへの要望が強く、製品にも積極的に取り入れています。とはいえワークウエアの専門メーカーとして、決して譲れない部分があります。それは作業しやすい「機能性」、厳しい現場にも耐えられる「耐久性」です。

 

 「Gーカーゴ」も同様であり、そこがお客さまの強い支持を獲得できた理由だと自負しています。事実、おかげさまで発売後は飛ぶように売れ、販売数は計画の5倍以上となる空前の大ヒット商品となりました。

 

 今後もブランド「グラディエーター」のもと、まじめなモノづくりに取り組み「着てわかるよさ」を実感できる製品を追求していきます。(生産企画本部企画部 次長 林威喜氏)

 

ワークの機能を持ちながら、カジュアルに着こなせる。サイドポケットのない「G-ボトム」はビジネスでも