[塗料]多様化するコンセプト商品
ユーザー層の拡大を図る取り組みが活発化

2018/12/29 09:00
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Paint

多様化するコンセプト商品
ユーザー層の拡大を図る取り組みが活発化

MD-FOCUS 和信ペイント

新コンセプトの木部用塗料「ウッドアトリエ」のプロモーションを強化

2018年に和信ペイントが発売した「ウッドアトリエ」が好調に販売実績を伸ばしている。その最大の特徴は、これまでのニスやステインにはなかった色調を含む充実のカラーバリエーションと、女性目線を意識したスタイリッシュで使いやすい商品コンセプトだ。

 

木の風合いを生かす独特のカラーバリエーション

 

 和信ペイントの「ウッドアトリエ」は、女性のDIY心をくすぐる水性木部用塗料として登場。大きな注目を集めている。

 

 シリーズ商品としてラインアップされているのは、ペースト状ニス「ソリッドカラー」(メインカラー12色)、着色剤「ウッドステイン」(メインカラー12色・サブカラー16色)、ウレタンニス「クリアコート」(メインカラー12色プラス透明つや消し・透明つやあり)、木材保護塗料の「エクステリアカラー」(メインカラー12色)など。

 

 「ソリッドカラー」は、水性としては今までなかったペースト状のニスで、ワックスではないが、ワックス感覚で手軽に使用することができる新発想の塗料だ。

 

 複雑な形状の作品でも塗りムラが出にくく、色落ちしにくい点も魅力となっている。また「ウッドステイン」は、顔料の定着性を向上させ、ステインのみで仕上げても色移りしにくいのが特徴。防水性が必要な場合は、「クリアコート」を上塗りすることができる。

 

 開発に当たっては、同社が推進するペイント同好会「JLPC(ジャパンレディスペイントクラブ)」のメンバーなどの女性からヒアリングを実施。その意見を踏まえて、これまでにはなかった新感覚のカラーバリエーションを提案している。

木部用塗料「ウッドアトリエ」のプロモーション

 

ワークショップやウェブサイトの活用で情報訴求を展開

 

 同社では商品発売後からホームセンター店頭でのワークショップなどのイベント開催を提案し、徐々に広がりを見せているほか、展示会などでも積極的に訴求。「JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2018」でも「ペイント女子」のイベントやワークワークショップなどで、多くの来場者の関心を引き付けることに成功した。

 

 こうした活動を継続してきた結果、女性層を中心に認知度が急速に向上しており、配荷も拡大しつつある。

 

 また「ウッドアトリエ」専用のランディングページを設置し、スマホなどでも簡単に閲覧できるようにしている。このページに、クリックでペイント後のアイテムの色を変え、イメージを確認できる仕組みを導入するなど、ウェブサイトを積極的に活用。

 

 さらにサイトや店頭で活用できる塗り方動画も現在制作中だ。DIYアドバイザーの末永京さんの協力によって、「ウッドアトリエ」の活用方法やイメージなどを発信していく予定だ。

 

 一方、一貫して店頭提案を強化しており、すでに一部店舗では、エンドを活用して商品ラインアップを展開するなど、ブランドに特化した売場が実現している。商品の特徴をボードなどで訴求するほか、実際に塗って仕上げたさまざまなオブジェをディスプレーするなど、夢が広がる仕上がりイメージをアピールする。

 

 「ウッドアトリエ」は、同社が木部用塗料メーカーとして積み上げてきた実績と技術力を背景として、自信を持って提案する、まさに新コンセプトを前面に打ち出した商品。今後の展開にも期待したい。

木部用塗料「ウッドアトリエ」のプロモーション

 

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