ココカラファイン&サークルKサンクス、ヘルスケアコンビニ開発へ首都圏4店舗で実験開始

ダイヤモンド・ドラッグストア編集部
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 プロジェクトがいよいよスタートだ。2009年12月に業務提携したココカラファインホールディングス(東京都大田区、塚本厚志社長/以下、ココ カラファイン)とサークルKサンクス(東京都中央区、中村元彦社長)は、両社トップが顔を揃えた提携発表後、初の公式ミーティングを開催し、10年より取 り組むテーマと今後の進捗について確認した。注目の新業態開発に関しては、5月の実験開始に向け、首都圏のセイジョー店舗を改装し、スタートする。

 両社から社長、役員、そして各プロジェクトメンバーの総勢およそ30人が一堂に会したミーティングは、2月11日、東京・晴海のサークルKサンク ス本社で開催。1.新業態開発、2.商品開発、3.店舗開発、4.人材開発、の4プロジェクトに、両社から参加するメンバーが発表され、具体的な内容確認 が行われた。

 新業態開発では、ヘルスケアコンビニについて、埼玉、東京、神奈川のセイジョー4店舗で実験を開始する。売場面積は150坪から200坪で、商圏状況から分析し、コンビニエンスストアが持つ機能を融合することで、高いシナジーが見込める店舗をピックアップした。

 売場面積数十坪から250坪以上のものまで幅広いクラスを展開するココカラファインが、中間的な規模の店舗で開始する背景には、プロトタイプ完成 後の水平展開を見据えてのこと。月商レベル2000万~2400万程度の既存店舗に機能付加し、プロトタイプ確立へ顧客利便性や収支の状況を検証する。プ ロジェクトメンバーは8人。両社の店舗設計、店舗運営、システムなどの各部門出身者で構成されている。

 一方、商品開発プロジェクトで実施するMD(マーチャンダイジング:商品政策)支援については、5月からサークルKサンクスの東京都内店舗で実験 開始の見込みだ。全店平均日販48万円(09年11月中間期)のうち、実質日販1万円程度という、サークルKサンクスの雑貨コーナーの売上、利益改善を図 る。価格&粗利益設定、季節性、新商品導入などの観点で売場展開を見直すとともに、ココカラファインが提案する棚割、陳列方法、POPなどの情報提供手法 を活用して、雑貨売場を刷新する。本プロジェクトには、両社の商品、販売促進のメンバーがあたる。

 上記のプロジェクトのほか、店舗開発に向けた物件情報の共有化を進め、人材開発では、サークルKサンクスのフランチャイズ店舗オーナーの登録販売者資格取得および合格後のフォロー教育を、ココカラファインがパッケージ化し受け入れる。

 「新しいことをしなければコンビニエンスストアは成功しない」(中村元彦・サークルKサンクス社長)。「多様性から新しいものが生まれてくる」(塚本厚志・ココカラファイン社長)。互いの課題解決から新業態確立へ向け、いよいよ具体的な取り組みが始まる。

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