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コスモス薬品、2015年5月期決算を発表

 コスモス薬品(福岡県/宇野正晃社長)は2015年5月期決算を発表した。

 連結の売上高は4084億6600万円(対前期比9.9%増)と24期連続の増収で初めて4000億円を突破した。営業利益は170億8000万円(同2.2%増)、経常利益は190億2800万円(同4.6%増)、当期純利益は116億9400万円(同10.3%増)と3つの利益が7期連続の増益でかつ過去最高益を計上した。

 

「2014年4月の増税、西日本の冷夏、台風襲来とかなり商環境は悪かった。しかし、2014年4月は既存店舗の売上が対前期比でマイナスになったものの、以降、2015年2月まではプラスを維持した」と振り返るのは、取締役経営企画部長の柴田太氏だ。

 

 この間、同社は九州に48店舗(2015年5月期末店舗数443)、中国地方に16店舗(同89店舗)、四国に9店舗(同76店舗)、関西地方に11店舗(同48店舗)の合計82店舗(同656店舗)を出店した。

 

 新規出店の60%を九州に集中させ、440店舗超の店舗網を構築した。最終目標とする九州600店舗まではもう少しというところだ。

 2016年5月期の新規出店も九州エリアに35店舗を開業する。中国地方に20店舗、四国に10店舗、関西地方に20店舗、中部地方に5店舗を計画する。その一方で6店舗を閉鎖する。

 

「期末店舗数の10~15%に当たる数の新規出店をしたい。東京都23区内や大阪梅田のターミナルに出店することはないが、都市部でも郊外の住宅地なら当社のビジネスモデルは通用する。中部地方への出店は、今年度からスタートする。2015年内に三重県か岐阜県に1号店を開業する」(柴田氏)。

 

「新店効果を享受することで売上高10%増を果たしたが、九州は自社のカニバリを引き起こし、既存店舗は対前期比1.8%減。全社の既存店舗は横ばいだった」(柴田氏)。

 他のエリアの既存店伸長率は、中国地方が同3.0%増、四国が同2.1%増、関西地方が同10.0%増となっている。

 

 さて、同社の部門別の売上高は、医薬品が641億8000万円(対前期比6.1%増:売上高構成比15.7%)、化粧品が446億1900万円(同4.3%増、同10.9%)、雑貨が693億8300万円(同10.7%増、同17.0%)、一般食品が2237億7400万円(同12.2%増、同54.8%)、その他が65億900万円(同2.4%増、同1.6%)となった。

 

 注目は、一般食品の売上高構成比が対前期比1.1ポイント上昇していることだ。

「食品は当社の集客ドライバーなので低価格販売は継続する。意図的に構成比を下げることはない」(柴田氏)。

 

 なお、2016年5月期の同社(連結)は、売上高4400億円(同7.7%増)、営業利益174億円(同1.9%増)、経常利益191億円(同0.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益117億円(同横ばい)を予想する。