製造小売化の途を邁進する小売業が増える中にあって、とかくPB(プライベートブランド)やSB(ストアブランド)は、大切に扱われがちだ。
自分たちの嫡子、分身ともいうべき商品を市場に送り出すのだから、売れてほしいと願う親心は痛いほどよくわかる。
ただその結果、売場のもっとも目立つところに大量陳列したり、過度にPOPを添えたりと、PBやSBは必要以上に過保護に扱われてしまう。
リニューアルにしても怠りがちだ。
すべての商品は発売された瞬間から陳腐化が始まっていくもの。だが、自社製商品が“快心作”であればあるほど、かわいさ余って、「まだ大丈夫」と過信してしまうからだろう。
獅子の子落としではないけれども、かわいい商品であればあるほど、あえて厳しい環境に置き、絶えず改善のメスを加えることが大事だ。