昨日のBLOGを書いていて思い出したエピソードがあった。
1976年、南海ホークス(当時)に放出された阪神タイガースのエース江夏豊さんのことだ。トレード話に不満を感じ、現役引退を考えていた江夏さんの固い決心を翻意させたのは、当時の南海の監督、野村克也さんの一言だった。
「リリーフの分野で革命を起こそう」。
このころのプロ野球界には、先発・リリーフという分業制はなく、江夏さんは体力減退や血行障害に苦しむ中でも先発完投にこだわっていた。
ところが江夏さんは、野村さんの“革命”という言葉に反応し、南海へのトレードを受け入れるとともに、リリーフへの転向を承諾した。
たったひとつの言葉が江夏さんを奮起させ、その人生はもちろん、日本のプロ野球の歴史を大きく変えた。
その後、江夏さんは大活躍。優勝請負人と数多の賛辞を浴び、「江夏の21球」など神業ともいうべき投球を繰り返し、江夏さんはリリーフの分野で本当に革命を起こした。
現在、江夏さんを嚆矢とする《クローザー》は、野球界において完全に認知され定着している。
ところは変わって、こちらはアマゾン――。
「Work Hard, Have Fun, Make History」
なんて言われたら、どんな人も有頂天になり、木に登ってしまうに違いない。