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アイリスオーヤマ大山健太郎社長 賀詞交歓会挨拶抄録(2)

 なぜ、この(昨日のBLOG)ような話をしたのかと言えば、アイリスオーヤマ(宮城県/大山健太郎社長)の業績も、同じ結果に陥ったからだ

 

 2014年4月に消費税増税を受け、主要販路であるホームセンターは2014年の1月~3月までは、駆け込み需要で非常に好調だった。

  しかし、4月以降は、毎月のように対前年比5%前後のマイナス成長となり、そのトレンドが継続している。2015年1月~3月は、間違いなく同2ケタ減になるだろう。前年の1月~3月は駆け込みの特需があったからだ。

 

 当社は毎年のように新商品を発売して、お客様の需要創造に努めている。

 しかし、売上高1200億円の到達を前に足踏みしているのは、事実。営業利益においては、対前期比で半減している。

 一生懸命努力した結果がこの数字だ。

 

 最近思うのは、《アベノミクス》は、《アベノマジック》であるということだ。

 実際に「円安・株高」というマジックの中で、当社は営業利益を半減させながらも、経常利益は過去最高を計上することができた。

 だが、社員の大半は、営業利益を稼ぎ出すために、汗を流し努力している。

 その営業利益が半減し、「円安・株高」のフォロー風に助けられて、最高益を計上するというのは、やはりどこかおかしい。

 だから、何よりも当社は営業利益の予算を100%達成することを目指してまい進したい。

 

 国内の市場は、なかなかに厳しい。

 国内でリアル店舗を展開する小売業は苦戦している。

 しかしグループ内のホームセンターダイシン(宮城県)が昨年4店舗を改装したところ、既存店の売上、来客数が増え、2ケタの売上増が続いている。

 「売れない」と嘆いているホームセンター企業も、店舗を改装し、ユーザーインでお客様にとって買いやすく便利な店につくりかえることができれば、需要創造ができるものと確信している。

 ダイシンは2015年内中にすべての店を新しいユーザーイン型の店舗に改装する計画だ。

 また、国内のネット販売は、順調に推移している。

 

 そして海外でも米国、中国、韓国も売上はネット販売にシフトしている。

 アイリスUSAは、既存工場からの商品供給が間に合わないので、第3工場をアリゾナ州に着工した。

 海外は、リアル店舗小売業の売上も伸びているけれども、ネットを介しての売上は倍々ゲームだ。

 消費も従来のマーケットイン型から、ユーザーイン型に変わっていくと予測できる。

 

 中国のグループ企業は、日本に商品供給する役割があるので、非常に苦労しているが、それ以外のグループ企業は円ベースで見れば順調だ。

 

 とはいうものの、アイリスオーヤマグループの中核企業は、何と言ってもアイリスオーヤマだ。

 アイリスオーヤマは消費者ニーズに沿った商品を開発し、営業利益。本当の意味での《アベノミクス》効果にあずかりたい。

 

 2014年は、《アベノマジック》でアイリスオーヤマグループは成長したが、2015年はマジックがなくとも地に足をつけた活動の中で、成長させたい。

 昨年M&A(合併・買収)を実施したユニリビング(千葉県/橋本学社長)の売上も加算されるので、グループの売り上げ目標は3500億円超とした。

 

http://diamond-rm.net/articles/-/11730