新年あけましておめでとうございます。
本年も『チェーンストアエイジ』誌およびダイヤモンド・フリードマン社をよろしくお願いいたします。
さて、2015年も日本の流通業界は激動が予測されます。
構造的に定着している少子化、高齢化、人口減少という需要減少トレンドに加え、円安、原材料高、人件費高騰などの要因が加わり、物価高騰が必至となるからです。
実際に1月以降、製造業からは商品の値上げが続々と発表されています。
こうした状況の中では、企業間の体力差が顕著になります。
物価上昇の中でも、商品原価や販売管理費を削減し、製造小売化を推し進め、独自性と価格競争力のある商品を提供し続けられる企業。そうではない企業…。
流通業界の淘汰再編は劇的な速度で進むのではないでしょうか?
では、各企業は、年初に当たって何をすべきでしょうか?
私は、自社の現状を再度確認する必要があると考えます。
市場における位置づけはもちろん、競争相手、競争要因、財務状況、商品力、営業力、人材力、組織、物流、IT…。問題点を抽出し、対策を打っていくという非常に地道な作業です。
勝負が決している競争であったり、ビジネスモデルの賞味期限が切れているのであれば、対策として市場からの撤退という選択肢が浮上してくるかもしれません。
日々の企業活動では、戦術とその遂行を優先させるあまり、現状確認は、等閑視されがちですが、厳しい環境にこそチャンスが宿っていると思います。
危機とは機会です。
激動が予測される2015年の年初を迎え、今一度、足元。現状の確認をされてみてはいかがでしょうか?