EC(Eコマース)の発展と定着により、我が家にも数多くの段ボール箱が日々届けられるようになった。
それにともなって、困っているのは、段ボールの荷解き作業である。
ご存知のように、段ボール箱は、上面をガムテープか透明の幅の広いテープで留めている。
このテープがなかなか厄介で、剥がすのに一苦労を強いられる。
テープの端を爪でひっかいて起こすことが第一手段。それでも剥がれない場合には、上面にぺったりと密着するテープをはさみやカッターナイフなどで突き刺し、穴を開け、起点をつくり、そこから段ボール箱を開けるという戦術をとっていた。
段ボールが届くたびに「何とかならぬものか」と憂鬱にさせられたものだが、昨日届いたアマゾン ジャパン(東京都/ジャスパー・チャン社長:以下、アマゾン)の段ボールには、物凄い改良の跡があった。
アマゾンの段ボールも、テープは上面から側面まで貼られている。
違うのは、テープが延びる側面におにぎり型のミシン目を付け、★印を印刷。「ここを押すとテープがはがせます」と書いてあることだ。
この指示にしたがって、さっそく、押してみると、あっという間にテープをはがすことができ、ストレスのない開梱をすることができた。
いい機会だったので、改めて段ボール箱をためつすがめつ眺めてみれば、底面の内側には、台紙を固定するための接着剤がついている。また、側面下部には、QRコードが印刷されており、梱包状態についての意見を投稿できるようになっている。
調べてみれば、どうやら1年くらい前から★印とミシン目をつけ始めたらしいので、「何をいまさら、そんなことは知っている」とおっしゃる方も少なくないかもしれない。
だが、段ボールひとつとっても、手を抜かずに小さなイノベーションを繰り返し、カスタマーエクスペリエンス(顧客経験)の向上に努めているアマゾンの姿勢はお見事の一言に尽きる。