アークス(北海道/横山清社長)グループの社内報『アークス』紙第57号が手元に届いた。1面に掲載された横山社長の寄稿がとても面白かったので一部を紹介したい。
まず、4月の消費税増税と対策を振り返り、「大幅な売上げ減少も体験しましたが、概ね予想された範囲に収まり、第一四半期(3月~5月)の業績は予算を超えた増収・増益と好決算でありました」と述べている。
ただし、この業績に安穏としているわけではない。
「品質、数量に対する関心は日毎に高まっており、これまで以上に厳しい対応を迫られると推測されます」。
増税・円安・原価高のトリプルパンチの影響で「生活者の実感は既にインフレ感覚が芽生え始めています」とし、だからこそ「『新鮮で安全・安心な商品・サービスを低価格で供給する』ことが最重要課題となります」と結論している。
寄稿の中で最も注目したのは、グループ売上高1兆円への言及である。
「我々も年商5000億円を想定した次世代システムを年次ごとに充実させてきましたが、次なる『一』【いち】は桁違いの『一』を目指すことになります。日本のスーパーマーケットは海外や国内における他の小売業態に比べ寡占化が進んでおりません」。
「業界再編成の流れは、津波のように業界を押し流し、我々は過去に経験のない手法にも挑戦することを余儀なくされております」。
「企業の新しい仕組みへの転換を進め小売業の生産性を一気に上昇させる、千載一遇のチャンスと考えるべきです」。
このBLOGでも紹介している通り、アークスは2014年9月1日にベルプラス(岩手県/澤田司社長)と経営統合したばかり。2015年2月期は、これらを組み込み、売上高4800億円、経常利益155億円と14年連続での増収増益を目指す途上にある。
http://diamond-rm.net/articles/-/11021
――そして、この文面を読む限り、今年後半から来年に向けてもアークスのM&A(合併・買収)旋風とスーパーマーケット企業の“アークス化”は止みそうにないと言えよう。