数年ぶりに名刺の整理をしてみた。
懐かしい名前が次々と出てくるなかに、覚えていないものも多数あった。
また、これだけ名刺を交換したのか、という変な達成感もあり、妙な感慨に耽ってしまった。
繰る手が止まるのは、亡くなった方の名刺だ。
あれから何年たったのだろうと数える。
懇意にしていた人も、そうではなかった人も、もうこの世にはおらず、2度と会うことができないと思うと、途方もない悲しみが訪れる。
同時に考えるのは、今も存命の人たちのことだ。
疎遠になった人にも、そうでない人にも、もっと会っておこう、飲んでおこう、と心底思うのである。