味の素冷凍食品(東京都/吉峯英虎社長)の調査によると冷凍食品市場は、2008年度から2013年度までの6年間で25%増となった。この間、約1453億円を増加させ、市場規模は約7300億円に達している。
「食卓市場」は同34%増、「弁当市場」は同12%増と大きく伸長している。
年代別の動向を見ると、
~20代 558億円→592億円(2011年度→2013年度) 6%増
30代 1181億円→1213億円(同) 3%増
40代 1774億円→1925億円(同) 9%増
50代 1679億円→1778億円(同) 6%増
60代 1549億円→1796億円(同) 16%増
となっている。
とくに全体の25%の人口構成比を占める60代以上が大きく伸長しており、シニア層からの支持が確実に増えていることがわかる。
冷凍食品の技術やメニューは日進月歩であり、「〈簡単便利なおいしい保存食〉として活用されるだけでなく、〈本物のおいしさ〉が評価されている」と語るのは、味の素冷凍食品岡本達也執行役員だ。
一方、近年の消費者もまた変わり続けている。
「それぞれの食生活に合わせ、冷凍食品を上手に活用している。さまざまなシーンや食べ方で冷凍食品が幅広く使われ始めている」(岡本氏)。
味の素食品は、こうした状況を踏まえ、2014年秋季の取り組み方針を「モノとコト」のシンクロに決めた。
〈モノ〉というのは、「こだわりの原料」「こだわりの製法」を駆使することで、〈本物のおいしさ〉を追求すること。〈コト〉は、冷凍ピラフに目玉焼きを乗せる「のせピラ」や「餃子鍋」「クックパッド連動のお弁当カレンダー」など〈おいしく食べる〉を提案することにある。
「“モノ”と“コト”のシンクロ(相乗想起)をすることで、より多くの人たちに、より多くの食シーンで、冷凍食品の利用を促進し、食生活を充実させ、よりよい生活に貢献したい」と岡本氏は抱負を語っている。