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AJSが入会門戸を拡大

 オール日本スーパーマーケット協会(大阪府/荒井伸也会長:以下、AJS)は、加盟の門戸を拡大する。

 

 従来、AJSの会員になるためには、①教育(AJSが主催する各種研修会、出張講座、情報提供)の活用、②商品(コプロ〈大阪府/松本光雄社長〉が提供するプライベートブランド〈PB:くらし良好〉、ナショナルブランド、用度品、各種販促サービス)の活用、③コプロの株式、10株を上限に保有、④AJSと同事業(商品・用土)の他グループ(大手流通傘下は除く)に所属しない、の条件を満たす必要があった。

 

 今回の会則改定では、従来のAJS会員を【正会員A】とするとともに、新たに【正会員B】を設けた。
【正会員B】は、教育のみを活用するもの。その他の3条件は問われない。代りに会費は2倍かつ教育参加費は一部割増になる。

 

 改定の目的は、入会のハードルを低くすることで、新たな仲間を増やし、「知恵の共同仕入れ」をより活性化させること。激しい外部環境変化(合併、会社分割など)に柔軟に対応しAJS独自のサービス(教育・商品・情報)の維持、向上を図ること。AJS基盤のさらなる強化と運営を図ることにある。

 

 以前から、過去、所属していた企業に「教育のみ活用したい」と復帰の希望を受けることがあったが今後は応えられる。

 

 さらに今回の改定では、会員の資格変更についても、言及している。

 【正会員A】から【正会員B】への変更は、合併、会社分割などにより、著しく機構が変わり、商品・用度の扱い基準をクリアできなくなった場合は認める。

 【正会員B】から【正会員A】への変更は、商品・用度の扱いを新たに希望し、AJSと同事業(商品・用度)の他グループ(大手流通傘下は除く)に所属していない場合は認める、という。

 

 この数年、AJS加盟企業を取り巻く環境は、一変し、脱会や倒産なども見られるようになった。

 イトーヨーカ堂(東京都/戸井和久社長)は、2013年に会員企業のダイイチ(北海道/鈴木達雄社長)と業務・資本提携を発表。発行株式の30%を取得した。2014年には、会員企業の天満屋ストア(岡山県/野口重明社長)に20%を出資し持ち分法適用会社にしている。

 もっとも、このケースは大手流通傘下なので改定前でも問題はない。

 だが、今後は、PB「くらし良好」の供給を受けることなく、どのグループに属しても加盟できるという途が開けたことになる。

 

●オール日本スーパーマーケット協会概要(2014年3月現在)

 総企業数55社(国内54社、海外1社)

 総店舗数1911店舗

 総売上高1兆7555億円