昨晩は、来日したバラク・オバマ米国大統領を歓待すべく、安倍首相が鮨屋へ非公式に招待した。鮨屋の名前は、「すきやばし 次郎」。7年連続で『ミシュラン』の3つ星を獲得している銘店だ。
「すきやばし 次郎」のホームページを覗いてみると、お品書きには「おまかせコース 3万円~」の記載しかない。
さぞかし高くてうまいんだろうな、と嫉妬と羨望を抱きつつ、庶民の鮨にまつわる笑い話を紹介したい。
<鮨屋にて>
客 「おいしいところ握ってちょうだい」
主 「おいしいものしか扱っていねーよ」
<(島の)鮨屋にて>
客 「新鮮なヤツをください」
主 「うちには新鮮なものしかないよ。マグロは冷凍だからださねーぞ」
<「すきやばし 次郎」にて(実話)>
米国メディアの電子版では、オバマ大統領が招待されたことを受け、さっそく、「すきやばし 次郎」の特徴をレポートした。
《ここのオヤジはとても頑固。気に入らない客が来ると、「お前に食わせる鮨はない!」と言い放つ》
さて、「お前に食わせる鮨はない」を英語で、何と訳しているのだろう?。
答えは、「NO Sushi for you !」。
なにっ? まったく、面白くない?
では、若手漫才師の「千鳥」が鮨屋を舞台に面白いネタを披露しているので見て欲しい。
https://www.youtube.com/watch?v=TPN32ylR1WU
一般的な鮨屋のイメージは、客がオヤジの機嫌をうかがい、値段に不安を抱き、ドキドキしながらつまむ場所だろう。
だから、葬儀会場のように張り詰めた空気の中でしか起こらない失敗と笑いが起こる。
ところが最近は、「すきやばし 次郎」のような名誉も実績もある銘店はともかく、回転寿司やテークアウト寿司、カリフォルニアロール専門店、食品スーパーやコンビニナンスストアが扱う寿司とバリエーションは広がる一方、伝統的な「オヤジのいる鮨屋」は押されっぱなしだ。
確かに、どれもそれぞれ魅力的で味わいのあるものだが、私は、オヤジが睨みをきかせる鮨屋こそが鮨屋であり、大人の憧れの場所のひとつだと考えている。
ぜひとも、新興勢力の台頭に、脅かされることなく負けずに、がんばって欲しいものだ。