観光客はまだ知らない! 京都・四条大宮の老舗中華そば店の意外な名物メニュー
京一本店の意外な名物とは…
「中華そば京一本店」の創業は1948年(昭和23年)。王将1号店がオープンした1967年(昭和42年)の20年近くも前から同地で営業している。
私が店に到着したのは午後12時半。昼食時ということもあり、店内はほぼ満席だったものの、運よくすぐに座ることができた。さっそくメニューを手に取ったが、実は入店前から決めていた一品がある。それはこの店の名物「カレー中華」だ。久しぶりの訪問ということもあり、「うどん・そば各種に+180円でセット可能」という「かやくご飯」も一緒に注文した。

店内を観察すると老若男女、幅広いお客が食事をしている。観光客というよりも、地元民の比率が高い印象を受ける。京都は和食のイメージが強いだけに、あえてカレー中華を求める層を考えると、この顧客構成も納得できる。
待つこと約10分、いよいよその一品が運ばれてきた。

どうです、おいしそうでしょう。食欲を刺激しまくるルックスだ。
以前は、麺の上にカレーがただ載せられているだけの印象だったが、最近はネギや牛肉が後から盛り付けられるようになり、見た目が格段によくなっていた。経営者の家族と見られる女性に質問したところ、「写真映え」を意識し、数年前に盛りつけを変更したらしい。確かに、現在の盛り付けの方が多くの人の心をつかみそうである。
さて、割り箸を取り、麺をつかんで持ち上げる。

カレーがしっかりと麺に絡んでおり、その重みに驚かされる。少し冷ましてから麺をすすると、口の中に濃厚なカレーの風味が広がった。うん、おいしい!
京都の料理はあっさりとした味わいと言われるが、このカレー中華はけっこう濃い。甘みをベースとしながらも、後からくるスパイシーさが絶妙なバランスを生み出している。これは、セットで頼んだかやくご飯が進むというものだ。どんどん食べ進め、辛いのであっという間ではなかったがすぐに完食。ごちそうさまでした。

みなさんも京都へ来る機会があれば、四条大宮、そして「中華そば京一本店」に立ち寄ってみてはどうだろうか。
森本守人の 京都、これ知ったはります? の新着記事
-
2025/07/11
あの有名チェーンより古い!京都・三条大橋にある元祖ぎょうざの店「珉珉」 -
2025/06/20
「駅伝発祥の地」京都・三条大橋、老舗食堂の看板メニュー「皿盛」とはどんな料理なのか -
2025/06/18
京都・四条烏丸で人気! 老舗喫茶店「高木珈琲本店」で楽しむモーニング -
2025/06/06
観光客はまだ知らない! 京都・四条大宮の老舗中華そば店の意外な名物メニュー -
2025/05/08
愛媛県南部の城下町で楽しむ、海の幸あふれる郷土料理「宇和島鯛めし」の魅力 -
2025/05/05
京都・寺町、明治時代創業の老舗飲食店で味わう人気メニュー「田舎そば」
この連載の一覧はこちら [46記事]
