アークス(北海道/横山清社長)の社内報『アークス 第56号』紙で同社三浦紘一会長の寄稿が非常に興味深く、おもしろかったので、以下に要旨を掲載したい。(以下:構成・文責 千田直哉)
現在は、これまで考えられなかったような変化が次々と起こっている。
思いつくままにそれらを記してみると、
① ヤマダ電機(群馬県/山田昇社長)の赤字
② 同族経営だった武田薬品工業(大阪府/長谷川閑史社長)の外国人トップ招聘
③ パソコンの凋落
④ 日本が戦争に巻き込まれる可能性
⑤ コンビニエンスストアのパワーアップと日本一のコーヒーチェーン化
などを挙げることができる。
これまで絶対に揺るがないと考えられていたものが、決して磐石ではなかったことがわかるだろう。
日本の小売業ベスト10の顔ぶれも5年以内に半分は入れ替わるかもしれない。
しかし組織というのは保守的なところがあり、こうした変化に対応して自社を成長させようとするよりも、自分の社会的地位維持を選択する人間も多いようだから注意しなければいけない。
ここにきて、アークスを北海道一に成長させたのは横山社長の大夢あってのことと、ようやくわかってきた。今は、私も大夢の重要さを説き、北海道だけでなく、日本全土に目を向けていこうと呼びかけている。
アークスの八ヶ岳連邦経営は見事なビジネスモデルであり、アークスグループが2020年に仮構想として掲げる「スーパーを中心とした年商・1兆円規模の生活支援オムニチャネル企業」にも期待できる。
ただ、現在の経営陣は、1兆円企業を司る経営者ではない。
後継者問題は難しいテーマだが、やり方によっては企業が瓦解する可能性もある。
全員の頭を柔らかくして考え、道を開いていきたい。