BLOG読者の関心が高かった2013年の10大テーマ第5位～第1位

2013/12/18 00:00

昨日の続きです。

「BLOG読者の関心が高かった 10大テーマ2013」いよいよベスト5の紹介になります。

第5位は、日本の流通産業のリーディングカンパニーのひとつであるイオン（千葉県）の岡田元也社長が5月に開かれた株主総会で話したことをまとめたものです。業績が良くなかったグループ内企業を名指ししたのはびっくりしました。しかも、「新しい取り組みをスタートさせた」と岡田社長が宣言した通り、それらの企業の社長は、その後、矢継ぎ早に交代しています。イオンは巨大企業なのですが、その小回りぶりや変革のスピードは中小企業が追いつけないほどに迅速になっている、という印象を受けました。

第5位定時株主総会でのイオン岡田元也社長発言（5月21日、22日）

http://diamond-rm.net/articles/-/8328

http://diamond-rm.net/articles/-/8329

第4位は、ネスカフェアンバサダーについて書いたものです。これは、凄いビジネスモデルだと感心させられました。何せ、雇用や請負などの契約を結ばずに、普通の人をネスレ日本（兵庫県／高岡浩三社長）の営業マンにしてしまうのですから…。

考え出した高岡社長には「あっぱれ！」マークを差し上げたいほどです。ただし、このネスカフェアンバサダーが本当にうまくいくのかどうかは、まだしばらくは、見守っていく必要があります。とはいうものの、このビジネスモデルの考え方自体は、様々な業種・業態で応用できるはずなので、ぜひ覚えておきたいところです。

第4位ビジネスモデルイノベーションだ！「ネスカフェアンバサダー」（3月7日）

http://diamond-rm.net/articles/-/7873

第3位は、超大型ホームセンターを展開する企業を一代で築き上げたジョイフル本田（茨城県／矢ケ崎健一郎社長）の本田昌也会長への追悼文です。

私が『ダイヤモンドホームセンター』誌にいた当時は本当にお世話になりました。株主総会後に突然倒れたということ。さぞ、無念だったのではないでしょうか？今後、上場が予定されており、その方向性と行方は気になるところです。

2013年は、多くの流通業界の功労者が他界されました。一昨日のBLOGで紹介しました上州屋（埼玉県／鈴木健一社長）の鈴木健児さん。関西スーパーマーケット（兵庫県／井上保社長）創業者の北野祐次さん、セゾングループの総帥であり作家でもあった堤清二さん…。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

第3位追悼ジョイフル本田本田昌也さん（10月28日）

http://diamond-rm.net/articles/-/9258

そして、第2位は川野清巳ヤオコー（埼玉県／川野澄人社長）前社長の「ヤオコー社長就任披露および感謝の会」での発言をまとめたものです。周知のとおり、この挨拶の後、4月1日付で川野澄人氏が新社長に就任。清巳氏は、第一線を退きました。

印象に残っているのは「理にかなった商売で儲けることが大事だ」と力説していたことです。現在の流通業界を見渡すと、原資を持たない中での値下げが横行しており自らの首を絞めているようなところがあります。競合店の価格をチェックして、自社価格を決めているような企業が散見できますけれども、これでは利益は上がりません。

やはり、ちゃんとした商売でちゃんと利益を上げることが大切です。

その意味では、同社の「エブリデー・ライフスタイルアソートメント型のスーパーマーケット」は、理にかなった商売であり、差別化もできています。

これからも目が離せません。

第2位川野清巳ヤオコー社長の「明日に架ける言葉」（3月25日～27日）

http://diamond-rm.net/articles/-/7983

http://diamond-rm.net/articles/-/7984

http://diamond-rm.net/articles/-/7985

いよいよ第1位の発表です。

第1位は、「イオン入社歓迎の集い」での岡田元也社長の発言をまとめたものです。イオンの注目度は非常に高いようで、ベスト5に実に2本も入りました。

当然なのかもしれませんが、M&A（合併・買収）を繰り返すイオンの新入社員に多様性の大事さと説いたところに興味があります。

「人間が全体主義のように同じように考え、行動するというのは一見効率良く見えるが、そういう組織は往々にして滅びやすいものだ」（岡田社長）。

しかも、多様性は、考えているだけではだめで、積極的に発言をしなければいけないと促しています。