毎年11月3日に開かれる某マラソン大会に出走している。
エントリー期間は7月1日~9月30日。大体、お盆休みが明けた頃にインターネットで申し込む、というスケジュールを守ってきた。
そこで先週、日本最大級の走るポータルサイトである「RUNNET(ランネット)」のホームページに行き、申込もうとすると、なんと、「ハーフ及び10kmは申し込み人数が定員に達したために受付終了」とあった。定員人数を改めて確認すれば、各3000人にも上る。
20世紀のうちから、このマラソン大会を走ってきたが、こんなことは初めてである。一度などは、締め切りを大きく過ぎてから申し込んだにもかかわらず、窓口の方が喜んで受け付けてくれたくらいだ。
やはり、今は大変なマラソンブームなのだと実感させられた。
実際、笹川スポーツ財団(東京都/小野清子理事長)の調査(2012年)によれば、ジョギング・ランニング人口は1000万人を超えているという。東京マラソンが始まった2006年と比較すると約403万人も増えているそうだ。
日本の12人に1人が走っているのであれば、これはもう巨大マーケットである。
だからであろう。スポーツ用品メーカーは、これが商機とばかりに新しいシューズやランニングウエア、バッグやサングラスなどの小物などを相次いで販売している。
もちろん、食品を扱う小売業にとっても大きなビジネスチャンスであることに間違いない。
たとえば、カーボ・ローディング(=グリコーゲン貯蔵)するためには、レースの1週間くらい前から食事を調整する必要がある。
ところが、食品スーパーでは、そうした切り口の提案型の売場を見たことがない。
「マニアック過ぎて消費者が立ち寄らない」というためらいもわからなくはないけれども、1000万人市場を、ただ指を咥えて眺めているばかり、というのは余りにも惜しい。