夏休みですけど1本アップします。
私のテニススクールの同じクラスには齢80歳を超えた高齢者のスクール生がいる。
もう、さすがに若者のように走ることはできないけれども、取れるところに来たボールに対する集中力は半端ではなく、なかなかの難敵だ。
レッスン中の試合の時間になると若いサブコーチと組むことが慣例的に決まっているので、一気に侮れないペアと化し、真剣にゲームに臨まないと簡単にやられてしまう。
だから、手を抜くことなく強打もしてしまうのが常だ。
先週の日曜日に、その80歳ペアと久々に当たることになった。
ラリーの応酬から、チャンスボールが上がったので、乾坤一擲、スマッシュを打つと、なんと齢80超のご老人のお尻に当たってしまった。
すぐにネット際に走り寄り、「大丈夫ですか? すみません」と声を掛け、詫びた。
本人は、いたく平然としており、「大丈夫、大丈夫」と言って、すぐに次のポイントに入る意思を見せてくれた。
ところがこの一連の流れに思い切りキレた人がいた。
メーンコーチだ。
彼女は日ごろから、女子や高齢者など体力的に劣位にあるスクール生に対して、凶暴なボールを打たないように口を酸っぱくして言っていたのだ。
私の背中には、罵詈雑言、怒声が響き渡り、「何で(スマッシュを)コーチの方に打たない!」「体力的に弱い人に(スマッシュを)打つなんて最低だ」というようなニュアンスの言葉を投げかけていたようだった。
でも、ホントのことを言うと、コーチの叱責は私には届いていなかった。
コーチが大声を張り上げていたにもかかわらず、聞く耳を持たないようにしていたら、まったく聞こえなかったのだ。
そういえば同じようなことがあるなあ、と思い出した。
編集部のメンバーに対しての私の小言(=説教)だ。
神妙に聞いているかと思いきや、また同じミスを繰り返す。それで小言を言うとまた、同じミスだ。
きっと、この時の私と一緒で、積極性をもって聞こえないようにしているのだろう、と想像した。