企業を運営していく上で重要なことは、何といってもつぶれないことだ。
ゴーイング・コンサーン(going concern)にあると断言していい。
たとえ、景気が悪かろうと、自社が所属する業界が衰退しようとも、黒字を出すことが難しかろうとも、日本がなくなろうとも、自社をつぶしてはいけない。
つぶれなければ、チャンスはある。
環境与件の変化、敵失、天変地異…逆転するチャンスが転がりこむ可能性があるからだ。
スクラップ&ビルドは、チェーンストア企業にとっては常套手段ともいうべき戦略である。けれども、日本全国どこに行ってもオーバーストアの現在、ライバル企業が店舗をクローズしてくれることは、残った方の店舗のパイ拡大を意味する。
実際、青息吐息の中から見事、復活を果たした企業の中には、他力本願を起点にするものも少なくない。
だからこそ、とにかく大事なことはつぶれないことなのである。