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ソニーとグーグル

 ソニーは、ネット家電や携帯端末など情報機器の開発で米グーグルとの提携を発表した。

 ソニーには自社の持つハードとグーグルの持つソフトの融合を図ることで、反攻に転じたいという思惑がある。たとえば、テレビでは、グーグルのOS(基本ソフト)を採用して、動画を配信サービスの「ユーチューブ」などを利用できるようにするという。

 

 「技術のソニー」として、「トランジスタラジオ」「ウォークマン」「ハンディカム」「プレイステーション」などの世界的ヒットを連発してきたソニーではあるが、現在、テレビではサムスングループやLGグループなどの韓国勢に価格面で劣勢を強いられ、携帯音楽プレイヤーではアップルコンピュータに水をあけられ、ゲームでは任天堂の後塵を拝している。

 

 かつて、ソニーと書いて“アイデア”と読むことができるくらい同社はアイデアマンの宝庫だった。しかし、残念ながら、今度のグーグルとの提携は、同社内の人材の枯渇を匂わせるところだ。事情通によれば、「技術者はともかくとして、社内には大企業病が蔓延している」と一刀両断だ。

 

 企業の老舗化や規模拡大にともない、組織が硬直していくことはいたしかたないかもしれない。かつての盛者が衰えていく様子は似たようなところがあるものだ。

 

 そこで以下の問題を見てほしい。

 

 Q1:スクールバスの中にゴルフボールは何個入るか?

 Q2:シアトル中のガラスをそうじしたらば、いったいいくらかかるか?

 Q3:時計の長針と短針は1日に何回重なるか?

 Q4:3歳の甥に「データベース」の意味を説明しなさい。

 

 『非公認 Google の入社試験』(竹内薫編 徳間書店)に出てくるグーグルの入社試験問題だ。インターネット社会の巨人企業グーグルの採用活動に懸ける情熱や遊び心が伝わってくる。

 そして、こんなところにも、ソニーがグーグルと提携せざるをえなかった要因が宿っている気がする。

 

 なお、回答については、同書をお読みください。