民間調査会社のオートデータ社は、米国における4月の新車販売の結果を発表した。総販売台数は98万2131台で、対前年同月比は19.8%増と、5か月連続で前年実績を上回っている。
このうちトヨタは、15万7439台を販売。対前年同月比で24.4%増と2か月連続のプラスを維持し、復調をアピールした。積極的な販売促進策が効果を上げた。
2月24日のブログで、デトロイトに居住する友人の言葉を紹介したが、トヨタは、まさに彼の予言通りの復活劇となっている。
ちなみに、1位はGMで18万3614台(対前年同月比7.2%増)を販売。4か月連続で前年実績をクリアした。2位にはフォードモーターが4か月ぶりに浮上。アメリカ社会において、風当たりが強くなっていくナンバーワン企業じゃないというのも、トヨタの今後の堅調を予感させるところだ。
そして、こんな数字だけを見ると、アメリカ経済が着々と復活の道を歩み始めているのではと期待してしまう。
しかしながら、世界経済の観点からは、欧州GPS(ギリシア、ポルトガル、スペイン)の経済危機を受けて、ニューヨーク株式市場は急落となり、これが日経平均株価にも影響を及ぼし、依然、予断を許さない状況が続いている。
ところどころで、良い兆候も見え始めたけれども、回復に向けてはまだまだ険しい道が続く。
ただ、それが世界経済というもの――。
企業としては、「こっちがよければ、あっちが悪く」は、常態ととらえ、チャンスゲット、リスクヘッジに努めたい。