米国に住む友人「結構なおカネをつぎ込んで、自宅で日本のテレビ番組をすべて観られるようにしたんだ」
私「へえ。オンタイムで日本のドラマなんか観られるの?」
米国に住む友人「うん。僕はあんまり観ないけど、妻のヒマつぶしにはうってつけのようだよ」
私「じゃあ、東日本大震災の報道もオンタイムで観られたんだ」
米国に住む友人「そうそう。アメリカのテレビ番組とザッピングして比較して1日中、観ていたねえ」
私「何か特徴的なことはあった?」
米国に住む友人「あんまりないけど、アメリカの方がちゃんと事実を報道していたような気がするな。メルトダウンもそうだし、プルトニウムが飛散する可能性があることも、初めから報じていた」
私「アメリカは立派だよ。君も観たかもしれないけど、日本のマスメディアの原子力発電所の事故報道は最低だった。御用学者のような人が次から次に出てきて『安全です』と主張させていたけれども、“安全デマ”だったよ。結局は、メルトダウンもしていたし、プルトニウムも飛んでいた。それが分かったのは、5月に入ってから。パニックを回避するために報道をコントロールしていたんだよ」
米国に住む友人「まあ、それはそうなんだろうけど、アメリカもメディアによる情報コントロールは同じようなもんだよ。今回はたまたま日本の原発の問題だったから、しっかり報道していたけど、自国のことになるとからきしだめ。真っ先にコントロールし始める。ほら、5月初めにウサマ・ビンラーディンが射殺されたでしょ。その時は、お祭り騒ぎのような報道だったけど。アルカイダが報復を宣言した途端、パニックを避けるためか、報道は見事にしなくなった」
私「そうなんだ。報道って何なんだろうと考えさせられてしまうね。いずれにしてもメディアを信じ過ぎちゃいけないってことなのかな」
米国に住む友人「えっ、信じてたの? 僕は、ハナから疑っていたけど…」