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少子化がつくる「テンボス」状態

 「シックスポケット」が日本市場に定着してから久しい。合計特殊出生率1.37(2008年)という空前絶後の少子化のなかで、1人の子供には、父母及びその両祖父母、合計6つのお財布があるというものだ。最近では、これに草食系男子のオジや晩婚のオバのポケットも参戦して、「セブンポケット」「エイトポケット」になることもある。

 

 これと同じように少子化と長期化する経済低迷を背景に、会社においては若手社員の構成比率が低くなった気がする。1人の若手に多くの上司。大舅、小舅、大姑、小姑がゴロゴロゴロゴロ。逆に役職はインフレ状態だ。「長」の上にまた「長」「長」、屋上屋を架けている。

 

 今後、“団塊の世代”はじめとする人口ボリュームゾーンの引退で、こうした「テンボス」(=10人の上司:私の造語です)の状態は若干、緩和されるかもしれないが、少子化が継続する限り、このトレンドは変わらない。

 

 本当の実力主義の導入か、役職のデノミネーションが求められる。