麻生太郎前首相のように、漫画から何でも学ぶつもりはさらさらないが、秋の夜長を過ごすお供として『GIANT KILLING』(講談社:作/綱本将也、画ツジトモ/543円/現在11巻・継続刊行中)をお薦めしたい。『GIANT KILLING』(ジャイアント キリング)とは“大物食い”や“大番狂わせ”を意味する。
物語は、イングランドのFAカップ(日本の天皇杯の原型)で5部(5軍)のアマチュアチームをベスト32に導いた達海猛(35)が日本の弱小プロチームの監督として招聘されるところから始まる。
現役時代の達海は、チームが劣勢の時ほど、自らが牽引役となり、何度も逆転劇を起こしてきたGIANT KILLER。達海は、監督就任後、まずファンから話を聞いたり、DVDで過去の試合を見ることで現状を分析。チーム再建に向けて手を打ち出す――(ここまでが第1巻。ちなみに第1巻だけでも泣けます)。
サッカー漫画は数多いが、監督にスポットを当てたものは珍しい。
たかが、漫画と言われてしまえば、それまでだが、マネジメントのベストプラクティスとして価値ある内容なので、ぜひご一読されたい。