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誰かが必ず見ている

 久しぶりにある大手チェーン企業の売場を訪れた。

 

 そのチェーンは、ネットスーパーに力を入れており、私が行った時間は、従業員の方のピッキングの最盛期。発注表を片手に、十数人が売場を縦横無尽に行き交い、それはそれで活気のある光景である。

 

 ところが嫌な場面に遭遇してしまった。

 私の目の前で商品をピッキングしていた男性従業員が商品を探し、つかみ取ると、カゴの中に強く投げ入れたのだ。見間違いだと思って、男性の後をつけると、また同じように放り込んでいる。

 たぶん、本人には悪意はなく、無意識のうちに、放っているのだろう。また、サラダ油やしょうゆなど加工食品のパッケージが変形することもないかもしれない。

 

 しかしながら、こんな姿を見てしまうと、ネットスーパーへの注文をちょっと躊躇してしまう。

 

 他の従業員の方がいくら頑張っても、1人の誠実とは言えない行為を目の当たりにしてしまうと、嫌な気分にさせられる。

 

 これはもちろん、ネットスーパーに限ったことではないだろう。

 売場が舞台だとするなら、そこで働く方は、俳優さん、女優さんと同じ心構えが欲しい。いつでも、誰かが必ず見ていることを忘れちゃならない。