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危機的状況はチャンスの宝庫だ

 6月14日付の読売新聞によれば、中国の都市部に住む1980年代生まれの“一人っ子”世代の間で、「閃婚」「閃離」といわれるスピード結婚・離婚が目立っている。結婚後わずか25分で離婚に至る猛者もいる。

 理由の大半は「性格の不一致」などで、忍耐力がなく自己中心的な、この世代特有の衝動的な結婚が原因だという。

 

 離婚件数ということでは、日本も対岸の火事と傍観してはいられない。厚生労働省の「平成21年人口動態統計月報年計(概数)」の概況によれば、2009年の離婚件数は25万3408組と対前年比2272組が増加し、人口1000人当たりの離婚率は2.01だった。

 

 平均初婚年齢が男性は30.4歳、女性は28.6歳と晩婚化が進んでいる中で、女性が離婚後に再婚して、出産するケースが増えていくわけだから、少子化傾向にはさらに拍車がかかっていくと予想される。

 

 ただ、だからと言って、悲観してばかりでは能がない。

 少子高齢化という現実を正面から受け止めれば、案外、ビジネスの芽はあるのではないか?

 せっかく、少子高齢化の最先端を独走しているのだから、その状況を肯定的に受け入れ、そこからしか生まれてこないビジネスを模索したい。チャンスはゴマンとあるはずだ。

 

 それが、医療になるのか介護になるのか、教育になるのか、何になるのかは分からない。

 しかし、日本のこの現状の中でこそ成り立つビジネスは必ずある。

 

 中国も今後、少子高齢化にひた走りそうな気配を見せているのだから、日本の危機的な状況とは、見る角度を変えればチャンスの宝庫ということになる。