大きいことはいいことか? 流通業界は合従連衡が真っ盛り――。
すでに、百貨店、GMS(総合スーパー)、ドラッグストア、コンビニエンスストア業界は、いくつかのグループに集約されつつある。卸売業、メーカーもしかり。大きくなければ国際競争を勝ち抜くことはできない、という大義名分のもと、続々と業務提携、資本提携が進んでいる。
しかしながら、それらのほとんどが規模拡大を急ぐがあまりの弥縫策であり、“拙速”の印象は拭えない。企業の仲は男女同様摩訶不思議なもの、かもしれないので決めつけたくはないけれども、沿革や企業風土や企業理念を見比べた時に明らかにミスマッチのカップルもある。
その意味で言えば、キリンホールディングスとサントリーの破談は英断だったと思う。
けれども、統合してしまった企業は、本当に大丈夫か?
とはいうものの、一度渡ってしまったら、もう、後戻りはできない。