いつものジョギングコースを反対に回ると思わぬ発見をすることがある。
左回りでは死角になって見えなかった花壇に可憐な花が咲いていたり、ひっそりと記念碑が立っていたり、広い公園の入り口があったり…。知っているつもりになっていた“自分の街”にも新たな気付きが生まれる。
イラストレーターで絵地図師の高橋美江さんも同じようなことを言っていた。
たとえば、「葛飾柴又」(東京都)と言えば「寅さん」「お団子屋さん」「帝釈天」「矢切りの渡し」などを連想する人は多い。けれども「古墳」があることは意外と知られていない
そんな地元の住人さえもが見落としているような新しい発見を散歩し、取材する中で見つけ、地図に書き込んでいくのが高橋さんの仕事だ。
「知らない街のほうがやりやすいんです」。
「無限後退」という言葉があるように、人は、やればやるほどダメになっていく可能性がある。
ということは、同じ事象も、既成概念にとらわれぬように注意を払い、無垢な目線で見てみれば、新しい展開があるのかもしれない。
(『チェーンストアエイジ』誌2010年3月1日号)
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