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製造者責任と使用者責任のあいだ

 道路交通法が改正された後も、飲酒を原因にした交通事故が絶えない。

 しかし、その際に自動車メーカーの製造者責任は問われない。飲酒運転したクルマの使用者に事故の責任は100%あるからだ。

 だが、運転席にアルコール感知器を設置して、飲酒者にはエンジンがかからなくしてしまうなどの事故防止設計はできたはずだ。

 たとえば、タニタ(東京都/谷田千里社長)がこの4月1日に発売開始するアルコールセンサー「HC-213S」はわずか4200円で12段階のアルコール濃度を検知できる。「アルコール感知&キーロックシステム」は、それほど難しい技術ではないと言えそうだが、自動車メーカーにそこまでは求められていない。

 

 ホームセンターで扱う商品にも包丁、ナイフ、刈払機、チェーンソーなど使い方によっては凶器になるものが多数存在する。しかしながら製造物自体によほどの物的欠陥がない限り、製造者責任は問われない。

 ところがかつてあったように、シュレッダーの場合は、製造者責任を問われてしまう。

 

 製造者責任と使用者責任の境界線は一体どこにあるのか?

 私には相変わらず分からない。