勝負強い人というのは本当にいる。
傾向をいうなら、緊迫の場面の中で、真剣勝負を数多くこなしてきた人ほど勝負強い。
1985年のアメリカンフットボウル日本一決定戦「ライスボウル」で勝ち、日本一に輝いたことがある知人のI氏は、その典型だ。将棋も囲碁、オセロ、トランプ、麻雀、テニス、ゴルフ、温泉卓球…とまあ負けない。
「何か奥義があるなら、教えてほしい」と乞うと、「じゃあ、ひとつだけ」と言ってヒミツを披露してくれた。
I氏は、「待つことが大事だ」と力を込めた。
たとえば、サイコロの目を当てるゲームの場合なら、同じ数字を言い続けることだという。すると6回目までとはいかなくても、10回、20回と振るうちに必ず、自分の期待の目が必ず出る。でも、外れてばかりいると、疑心暗鬼に陥り、それが見えなくなる。負ける人間の大抵はふらふらとしており、“確率”という勝負のポイントを忘れてしまうというのだ。
アメリカンフットボウルでも同じだったという。「ショットガン」などの同じ攻撃を繰り返していると、「次は違うかもしれない」と逆に相手が迷ってくれる。そこが勝負の分かれ目になる。
勝負強い人は、確固たる勝負論を持って行動しているのである。
※いよいよ、アメリカンフットボウルも頂上決戦。第44回スーパーボウルは、2月7日、ニューオーリンズセインツ(NFC代表)とインディアナポリスコルツ (AFC代表)間でフロリダ州マイアミガーデンズのドルフィン・スタジアムにて開催される。