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この“フードデザート”(=食の砂漠)を見過ごすのか?

 高度経済成長時代に郊外に建設されたニュータウン内の団地やマンションは、自然発生的に老人ホーム化している。

 後期高齢者の独居老人が多く住むものの、ニュータウンの中心に位置していた商業施設はすでに退去しており、結果として買物難民の巣窟となってしまっている。

 

 この需要に目をつけたのは、地場の生産農家だ。朝どれ野菜をトラックでニュータウン内の駐車場まで運び、販売する。

 同じように、生協が個配で取り扱っていない鮮魚を市場で仕入れてトラックに載せ、販売している業者もいる。

 

 老人たちは、若干割高でも、業者たちに自分の住居の駐車場に来てほしいからと買い支え、そこそこの利益が上がっているのだという。

 

 残念なのは、こうした動きは、個人的で断片的なものであり、組織化されているわけではないことだ。

 

 食品スーパー業界は、この“フードデザート”(=食の砂漠)を見過ごすのかどうか?

 

 買物難民に解決策を提案して、事業としても採算に乗せることにこそ、商売の最大の醍醐味があるのに、と考えてしまう。

 

 『チェーンストアエイジ』誌2011年11月15日号では「食の砂漠(フードデザート)を緑化する!」という特集をします。ぜひ、ご一読くださいませ。