暮れから正月にかけて、テレビ番組を見る機会が多かった。
毎度毎度、変わり映えのない番組のオンパレードだったが、通常の年と比べて、明らかに違っていたのは、コマーシャル(CM)をほとんど見なかったことだ。
ドラマやバラエティ番組は、HDD(ハードディスクドライブ)内蔵レコーダーを活用して、10~30分遅れで視聴をスタートすれば、CMをずっと飛ばしながら見ることができるからだ。
また、ネット検索エンジン「グーグル」のユーチューブ(動画共有コンテンツサイト)を活用すれば、格闘技コンテンツもおいしいところだけを凝縮して観戦することができ、CMを見る必要はなくなる。
さすがに、サッカーやラグビー、駅伝、ニュース、天気予報などの生放送であることに価値がある番組の場合は、CMも見てしまうけれども、もはやテレビ業界には、完全にオンデマンド時代が到来している。
一方、オンタイムで見たいくつかのテレビ番組では、イオンやセブン&アイ・ホールディングスなどの流通業者のCMが、ずいぶんと投下されていた印象だ。
コストに見合うリターンがあるのかと心配になってしまうほどの数の多さだったが、早晩、テレビへの出稿方法は大きく変わるものと予測できる。
このままいけば、番組そのものの中にPRしたいモノを組み込んで行かざるを得なくなるだろう。
そう考えると、相対的にアナログなメディアである雑誌の方が出稿の価値が高いとも思うのだが、いかがなものだろうか?