明日10月15日から11月4日まで、中国輸出入商品交易会展示館にて中国輸出入商品交易会(通称:広州交易会)が催される。1957年にスタート。春と秋の2回、中国広州で開かれ、今回は第106回目。年間の輸出取引額は690億米ドル(約7兆円)にも達すると言われている。
中国では、最も規模が大きな展示会であり、総展示面積は112万㎡。展示ホールは5万5000コマ超。全国から15万種類の商品が集まり、軽工業、繊維服装などの伝統商品もあれば、ハイテク製品、付加価値の高い電機製品もあるなど幅広い。
グローバルリテーラーはこの機会を見逃すはずなく、世界の小売業上位250社のうち150社程度は、スタッフを広州交易会に派遣してソーシング活動に当たっている。
もちろん、多くの日本の小売企業も押し寄せる。
合計5日間のスケジュールで同展示会を訪れるある企業のトップは、広州交易会での成功のコツを教示してくれた。
「わが社では、この展示会会場で実際に発注までしてしまう。そんな小売業はほかにはあまりないはずだ。それだけに死に物狂いで展示会場を回り、珠玉の1品を探しまくっている」。
112万㎡の会場を1品1品、吟味しながらとにかく歩き回るという。昼食時間は30分。好きなタバコも吸わない。
「あるとき展示会場の閉鎖時間が迫ったので、もう引き返そうとした。ところが何か引っかかるところがあったので、次のコマをのぞいたところ、希望していた商品を発見できた。こんなことがあるので引き際さえも難しい」。
今年も新しい商品を探しに巨大な展示ジャングルに“ドン・キホーテ”のように果敢に飛び込んでいく、日本人小売業者の姿を多く見ることになる。