6月30日、日本スーパーマーケット協会(東京都/川野幸夫会長)主催のパネルディスカッション(歴史の節目「東日本大震災後」にスーパーマーケット産業の戦略は変わるのか?!)が帝国ホテル「富士の間」で開かれた。
席上、清水信次同協会名誉会長が語った(談:文責・千田直哉)。
日本経済団体連合会(東京都/米倉弘昌会長)は、重厚長大・大企業の総本山のような組織だ。そのミッションは、「民主導・自律型の経済社会」の実現に向け、企業の価値創造力の強化を図るとともに、個人や地域の活力の向上を促し、日本経済ならびに世界経済の発展を促進することにある。
これまでも、世界のマーケットを相手に日本の技術を駆使して優秀な製品を製造して、輸出して外貨を稼いで日本を豊かにするためのサポートをしてきた。
しかし、日本国内の1億2750万人の毎日の生活を担う消費関連産業を振り返ると、衣食住の生活必需品を生産しているメーカー、商社、問屋、われわれ小売業、そして消費者を一気通貫でまとめた団体が存在しない。これは由々しきことだと以前から考えていた。
たとえば、今回の東日本大震災でも地震発生後に市場からガソリンがなくなった。備蓄はたくさんあったにもかかわらずだ。その結果、われわれは、救援物資さえも自らの手で被災地に運べないという状況に陥った。
またライフラインそのものである道路も、警察が3週間も4週間も通行許可を出さなかった。
なぜそんな事態が生じるのかと言えば、こうした喫緊の問題について政府や行政と交渉する団体(=窓口)が存在しないからだ。
私は、かねてから生活必需品を製造しているメーカー、商社、問屋、小売業、消費者を一体化した団体を組織して政府、行政に協力し、注文すべきだと考えていた。それが私の念願だった。ところが、総論賛成各論反対でなかなか前へ進まなかった。
悶々としているところにチェーンストア協会(東京都)の会長就任を要請され、この5月に85歳の末期高齢者ながら謹んでお受けした。
就任直後、海江田万里経済産業大臣、鹿野道彦農林水産大臣、また内閣府の特命大臣の数人を訪問して、「(チェーンストア協会会長を)死に物狂いでやるので応援して欲しい」と言ってきた。
7月以降は、消費者団体も訪問する。また、電気、ガス、水道、金融、運輸とすべては国民生活と関係があるから、協力を要請したい。
そして国民の生活を守るための団体を立ち上げたい。ご理解とご協力をお願いしたい。