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相手をリスペクトする

 「相手をリスペクト(尊敬)する」。

 テニスでは、これが大事であるとコーチに教えてもらった。

 

 「相手のコートに打ち込んだボールについて、『これは絶対に取れまい』と自信満々だとしても、常に返ってくることを想定していなければいけません。それが相手をリスペクトするということ。そしてそのことが自分を強くするのです」。

 

 なるほど。確かにゲーム中というのは、独りよがりになりがちだ。スマッシュやボレーをうまく打てた時には、「決まった」と思って、次の守備を怠っていることがほとんど。

 対戦相手に、そのボールを拾われてしまったら、逆にお手上げなんてことは良くあることだ。

 

 さて、小売業の仕事も似たようなところがある。

 たとえば、販促企画を実施する時に、すべきことをすべて用意して、あとは「人事尽くして天命を待つ」と言えば格好はいい。

 けれども、その企画は本当にお客をリスペクトして、ベストであるのかということを常に自戒してみる必要があるのではないだろうか?

 「これでいいだろう」と思ったらそれきりだ。

 

 お客をリスペクトして、「まだ不足しているのでは」「まだ何かあるのでは」と探求することが自分、ひいてはその企業を強くするはずだからだ。