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プチのマジック

 「プチ」(petit)。フランス語で「小さい」を意味する。

 音感がとてもかわいらしいので、商品名などにも使われている。

 「プチ&プチポテトシリーズ」(ブルボン)、「モンプチ」(ネスレ日本)、「プチダノン」(ダノン)、『プチコミック』(小学館)…と少なくない。クルマでは、トヨタ・パッソ(通称:プチトヨタ〈トヨタ自動車〉)、店舗では「マルエツプチ」(マルエツ)というのもある。

 

 最近、「プチ」は、新しい接頭辞として存在感を見せている。あまり良い意味合いではない言葉に前に付けると肯定的な響きになるから不思議だ。

 

 「プチ家出」「プチ整形」「プチ断食」「プチ介護」…。

 プチには、なかなか決断ができずに、やりにくそうなことを緩和する役割があるような感じだ。

 

 言葉に罪はないのだけれども、悪いことを正当化してしまうプチはちょっと厄介。「プチ売春」「プチ汚職」「プチ殺人」なんてものが流行らなければいいけどね。